不動産の営業経験がある建売業者さんならわかると思いますが、お客様を案内する時ほど緊張することはありません。とりわけ、初めての物件を案内する時は、緊張度MAX。事前に下見ができていればいいのですが、突然の案内など下見ができていない時はベテランでも不安。案内を無事に済ますことができなければ、せっかくのお客様を失うことにもなりかねません。
ただ、目的地に無事に着いても安心はできません。物件によっては、安心して駐車しておくことができないことがあるからです。その際たるものが、現地販売をしている物件の案内。売り出し業者が駐車場に簡易机を置いているため駐車できないことが多々あるからです。
すぐそばにコインパーキングがあればいいのですが、初めての物件ではどこにコインパーキングがあるのかも不明。お客様を乗せてコインパーキング探しに右往左往しては、営業マンの信頼度は大きく下がってしまいます。そのため、近所に迷惑がかかるとは思いながらも近くに路上駐車。駐車禁止の取り締まりとご近所からのクレームにビクビクしながらの案内になってしまいます。
当然、そんな案内では物件の魅力は十分に伝えることはできません。そそくさと案内して他の物件へ。これでは決まる物件も決まりません。そのため仲介業者によっては営業マン2人で行動している会社もあります。営業マン一人が運転手。もうひとりが案内係り。確かに、これならどんな物件でもゆっくり落ち着いて案内できます。ただ、これは理想の状態であっていつでもできることではありません。
では、どうしたらいいのか?
売主がやるべきことは、まず近所のコインパーキングマップをつくることです。どこにコインパーキングがあるのかを地図に落とし込んで、案内が入った時にFAXで案内業者に送りましょう。それだけでも営業マンは案内時の緊張から解放されます。
ある建売業者さんは、近所にコインパーキングがなかった為、建築中に借りていた駐車場をそのまま物件完成後も借り続け、案内時の駐車場として利用していました。案内は仲介業者の仕事といえばそれまでですが、せっかくいい物件をつくっても案内がうまくできなければ、売れるチャンスを逃してしまいます。
あなたの物件は、案内しやすい物件ですか?駐車場がない、駐車場が停めにくい、駐車場に業者のクルマを止めさせたくないなら、案内用の駐車場を確保しましょう。それだけで成約率は上がりますよ。
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