仕事とはいえ、毎年多くの建売住宅を見学しています。売れてる建売住宅から売れてない建売住宅まで、どれもが売れる建売住宅をつくるためのヒントの山。こんな簡単な勉強法はありません。
そんな建売住宅見学ですが、ひとつ参考になる見学方法があります。それが、自社の価格帯や自社の販売エリア以外の物件を見るというやり方です。
多くの建売業者さんは、競合の建売住宅を研究する際、ついつい競合の建売住宅だけを見る傾向があります。ライバルを知るというのは、もちろん重要なことですがそこから生まれるのはライバルと同じ発想。せいぜいライバルに劣っていた部分を同じ程度に引き上げることだけです。これでは、ライバルに打ち勝つことはできません。
そこでオススメなのが価格帯や販売エリアを無視した建売住宅の見学です。もちろん、価格帯や販売エリアを越えると参考にならないこともありますが、意外や意外、結構参考になるものも多いのです。
先日もある高額な建売住宅を見学したのですが、その建売住宅には戸建て用の宅配ボックスが付いていました。宅配ボックスというと高額なイメージがありますが、価格的には数万円程度。決して導入できない設備ではありません。アマゾンや楽天で商品を購入する人にとって宅配便の再配達はとても面倒な作業。共働き夫婦ではなおさらです。
だとすれば、もしあなたの物件が共働き夫婦を対象にしているなら、この商品は魅力的な商品ということ。ライバルが導入していないならそれだけでひとつの差別化ができます。
他にも、雨水貯蔵タンクなどもほんの数万円程度で導入できる設備。あなたの建売住宅が耐震性をセールスポイントにしているのであれば緊急時の水の確保にもなるので、より耐震をアピールできます。
これらはほんの一例ですが、価格帯やエリアを変えて見てみるとほかにも参考になることがいっぱいあります。あなたも試してみてはいかがですか。売れる建売住宅をつくるための視野が広がりますよ。
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