多くの建売業者さんが間違えていることがあります。
それは、どうすれば安く売れるか、と考えていること。
いい物件をいかに安く作るか、それが会社の成長につながると考えていることです。
確かに、いい物件を安く作れば売れます。
しかし、利益は少ない。少ない利益でも、数がたくさん売れれば儲かりますが、それは数がたくさん売れた時代のこと。日本が、今より景気が良く、家を持てば誰でも幸せになれると信じられていた頃の話です。
しかし、今は時代が違います。世の中には物件が溢れ、マンションから中古住宅まで様々な選択肢があります。そんな時代に数を売るというのはナンセンス。
1日に100棟作る会社もあるようですが、それだけの需要がいつまでも続くとはとても思えません。もちろん、それだけの数を販売する会社は他社に真似できないノウハウがあります。安く作る技術です。スケールメリットを活かした安く作る技術があって初めて成り立つこと。誰でもができることではありません。
だとすれば、
同じやり方で戦っても勝ち目はないということ。引き立て役になるのがオチ。つまり、同じ戦略をとってはダメだということです。それをわかっていない会社が多い。
では、中小建売業者はどうしたらいいのか?ということですが、真逆の考え方をすることです。つまり、どうしたらもっと安く売れるかと考えるのではなく、どうしたらもっと高く売れるか?と考えることです。
あなたはフォルクスワーゲンのトゥアレグという車を知っていますか?
4WDのクルマで、ポルシェのカイエンに似たクルマです。
クルマ好きは知っていると思いますが、実はこのフォルクスワーゲンのトゥアレグとポルシェのカイエンは同じ工場で生産された、ほとんど同じクルマです。
しかし、価格は倍近くも違います。
ベースとなるクルマを少し改造してポルシェという名前をつけるだけで2倍の利益を上げているのです。
これがブランド力。中小の建売業者がポルシェのような世界的なブランド力を持つことはできませんが、地域ブランドとして有名になることは難しいことではありません。
意識して地域ブランドづくりに取り組めば、他社が全く意識していないだけに、意外と簡単に地域ブランドを確立することが可能です。そのための第一歩は、考え方を変えること。
どうしたらもっと安く売れるか?と考えるのではなく、
どうしたらもっと高く売れるか?と考えること。
これが成功への第一歩です。
この記事へのコメントはありません。