多くの建売住宅を見ていると立地や価格は問題ないのに「この家は売りにくいなぁ・・・」という家があります。それが、配色の悪い家。外観はもちろん、室内のインテリアも色使いは売れ行きに大きく影響します。
一番多い間違いは、多棟現場の場合に各棟毎に外観や室内のインテリアを変えなければいけないという間違いです。どれも同じ家という批判をかわす狙いがあるのかもしれませんが、わざわざ難しい配色をしている物件があります。
難しい配色とは、評価のわかれる色使いのこと。好きな人には好きな配色ですが、嫌いな人には全く受け入れられない配色。そんな危険をわざわざ犯しています。
カラーオプションで購入者に選んでもらうならいいのですが、売主側がわざわざ個性的な配色に拘る必要はありません。むしろ、建売住宅なのですから最大公約数的な配色にすべきです。
この場合の最大公約数的な配色とは、ターゲットとするお客様が好きな配色のこと。決して、つまらない配色ではありません。
もしあなたが30代の女性をターゲットにした家をつくっているなら、その女性が好む配色のことです。そのためには、ターゲットが読むインテリア雑誌を参考にしたり、住宅展示場に行ったりしてターゲットの好む配色を勉強すること。それを怠ると、売主だけが満足するひとりよがりの配色になってしまいます。
実際の建売住宅の現場はまさに売主の自己満足のオンパレード。特に、社長がすべてを決めている現場ではそれが顕著です。そのため、できあがる家は社長好みの家ばかり。
狙うターゲットとは、性別も年代も好みも違うため、痛い物件になっていることもしばしば。大切なことは、ターゲットが気にいるかどうかです。だから各棟ごとに無理に配色を変える必要もなければ、社長好みにする必要もありません。
もし配色に自信がなければターゲットとなりそうな人に事前に見てもらいましょう。ターゲットと同じ年代、同じ性別、同じような家族構成の人に見てもらうことです。そうすれば配色で大きな間違いをすることはありません。お試しください。
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