売上に苦しんでいる経営者に共通していることがあります。
それは、時代認識の欠如。時代認識を間違えているということです。
日々仕事をしていると、時代認識ということは特別考えなくなります。それ自体は仕方ないことですが、会社の売上が伸び悩んできたり、同じことをやっているのに望む結果が出なくなったら、時代認識が狂ってきたサイン。一度じっくり考えるべきです。
とりわけ、現在50代以上の経営者は要注意。
それ以下の経営者も50代以上の経営者をお手本にビジネスを立ち上げた人は注意が必要です。
なぜ、注意が必要かというと、現在の50代以上はバブル期を経験しているから。住宅業界の全盛期を経験しているからです。住宅にしろその他の商品にしろ、全てのモノにライフサイクルがあります。
ライフサイクルは大きく4つの時期に分かれ、導入期、成長期、成熟期、衰退期があります。当然、それぞれの時期によってビジネスの仕方は異なります。
導入期では、商品の認知度が低いため、認知度を上げることが重要な戦略になります。
それに対して成長期は、マーケットが猛スピードで拡大していく時期。だから、モノさえあれば売れる時期です。建売業界で言えば、仕入れさえできれば、勝手に売れていく時期です。
そして次に訪れるのが、成熟期です。成熟期になると、需要と供給が逆転し、供給過剰が起こります。その結果、在庫が膨らんで売れない会社が増え、必然的にディスカウントが起こります。いわゆる安売り、価格競争です。
それ以外にも、成熟期には多様化という現象が起こります。個人の価値観が多様化し、万人受けする商品が逆に売れなくなります。つまり、時代が変わるということは、商品も売り方も変わるということ。
その時代に合った商品、売り方をしないと売れないということです。成長期には、販売なんて考えなくても仕入れさえできれば売れました。しかし、今は成熟期。成長期のやり方では売れません。
それを成長期に全盛期を迎えた経営者は理解できないのです。理解しようとしているのでしょうが、年をとると変化することが苦手になります。だからどうしても過去の成功体験に頼ってしまう。そして泥沼にはまってしまうのです。
そんな泥沼から抜け出すには、時代認識を改めること。成長期のやり方は通用しないと悟ることです。それができないなら、後継者に道を譲ることです。商品企画や販売戦略に口を挟まないことです。
時代は変わります。
消費者の意識も変わります。
だとすれば、経営者の意識も変わらなければついていけません。
50代以上の経営者は心して変化に努めましょう。それがもうひと花咲かせる唯一の方法です。
この記事へのコメントはありません。