大幅値引きしましたの間違い

不動産集客

建売業者が犯す「大幅値引きしました!」の間違い。

ある新築住宅の現場を視察したときのこと。
現地を訪れてまず目に飛び込んできたのが

「大幅値引きしました!!
 3,980万円→3,480万円
 今がチャンスです!!」

という現地看板。現地看板といっても仲介業者がつくった捨て看板を建物に貼付けただけの簡単なもの。駐車場や玄関ドアなどいたるところにそんな看板が貼付けてあります。ひとことで言えばドン・キホーテのような安っぽい雰囲気の現場。あとから聞いたのですが売主は仲介業者に任せっきりだったため現地がどんな雰囲気になっていたかは知らなかったそうです。まぁ、値下げ物件ではよく見かける光景ですが決して褒められた売り方ではありません。

そもそも、「大幅値下げしました!!」というのは、

「高すぎて売れません!」
「この家は売れ残りです!」

と、宣言しているようなもの。

それを魅力的だと感じる人もいるかもしれませんが、売れ残りという印象を持つ人も少なからずいます。特に高額商品では、値下げは諸刃の剣。うまく利用できれば一瞬で在庫処分できますが失敗するとさらに損失が広がります。

では、どのように値下げを利用して高額商品を売ったらいいのでしょうか?

それは、こっそり値下げを伝えること、です。

この現場のように大きな声で不特定多数の人に向かって値下げしましたと宣言するのではなく、小さな声で特定の人だけに、値下げとその理由をささやくこと。これが一番効果があります。

お客様は安物が欲しいわけではありません。いい物を安く購入したいのです。だから、物件の価値を下げるようなことはしてはいけません。

今回の例でいえば、物件の価値は3,980万円のまま維持しておくこと。その上で、特定のお客様だけに特別な条件(例えば、今月中に契約していただけるならという条件)をつけて500万円値引きするのです。

大切なことは、物件の価値を下げないこと。むしろ、一般的な3,980万円の物件より高そうに見える工夫をすることです。あなたの現場は安っぽくなっていませんか?値下げする時ほど、安っぽくならない工夫が必要ですよ。

 

 

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