あなたは最近、他業者の物件を何軒見ましたか?
コンサルティングを始める時に、こんな質問をすることがあります。特に、商品企画を社長がやっている場合はこの質問はとても重要。差別化をはかる上で、ライバルの動向を知っておくのは必要最低限のことだからです。
当然、「近隣の業者の物件は全部見ていますよ」という返事が返ってくると思いきや、大抵は「最近は他社の物件は見てないなぁ…」という返事がほとんど。ほとんどの建売業者さんは、ライバルの物件を見ていません。
もちろん、近隣の物件についての情報を全く知らないということではありません。どこで、どんな業者が、いくら位で物件を販売しているということは理解しています。しかし、建物の中や住宅設備、外構、間取りなど、細かなことまでは現地でチェックしてはいないのが現状です。
他社は気にしない、我が道を行くという考えの方もいらっしゃるでしょう。それはそれで、ひとつのポリシーですから否定はしませんが、苦労の種になる可能性もあります。なぜなら、最近のお客様は比較して購入するというやり方を取る人が多いからです。
ネットで商品の情報を調べて、その商品を販売しているお店に行って手にとって確かめる。そして、家に帰ってきて再度ネットで検索して最安値のお店を探して買う。こんな流れの人が増えているからです。あなたもヤマダ電機に行って商品を確かめてから価格.comで最安値のお店を探して購入したという経験ありませんか?
つまり、商品購入の前に、情報収集して比較検討するということが当たり前になっている人が増えているということ。だからこそ、売主であるあなたは他社の動向も気にする必要があるのです。そのためには、あなたの目でライバルの物件を確かめること。肌で実感することです。
実際、自動車会社では他社と比較するのは当たり前になっています。自社の車を検討している人にわざわざ自社のホームページ上で、「他メーカ比較」というコーナーを作ってお客様がよく比較している車の価格やスペックを公開しています。お客様の購買動向に合わせた商品情報の公開をしているのです。
もちろん、今すぐ自動車メーカーと同じようにしましょうというわけではありません。ただ、ライバル業者の商品を知っておいて損になることは何もありません。自社の強みや弱みがわかるだけでなく、弱みに対して事前に対策が取れるからです。売れる新築一戸建てをつくるために、まずはここからスタートしましょう。意外なヒントが見えてくるかもしれませんよ。
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