最近、ブランド力を強化したいという相談が増えています。少しでもライバルより優位に立ちたいということの表れなのでしょうが、ブランド化にはいろんな作業が必要です。
ロゴマークや、キャッチコピーの変更など、大手不動産会社はブランド化にいろんなことをやっていますが、中小不動産会社は大手と同じようなやり方をしていては、お金と時間ばかりかかって、なかなか成果は出せません。
そこでオススメなのが、お金のかからないブランド化。外見ではなく内面の変化によるブランド化です。どういうことかというと、お客様への接客対応を変えることによってお客様をあなたの会社のファンにしてブランド化するという方法です。
ポイントは、お客様には3つのタイプのお客様がいるということを認識しておくことです。ひとつは、買う確率が高いお客様。もうひとつは、今すぐ買うかどうかわからないお客様。そして最後は、買わないお客様。
どこの会社もそうですが、買う確率が高いお客様には一生懸命対応します。しかし、これはライバルも同じ。どこへ行っても同様の対応をしてもらえますからお客様には特別な対応をしてもらったというイメージは残りません。つまり、当たり前の対応をしてもらっているだけなのでブランド力を高めるほどのインパクトは残せないということです。
それに対して、今すぐ買うかどうかわからないお客様、買わないお客様への対応は差別化するにはぴったりです。このお客様は買うかどうかわからない、きっと買わないだろうなと思ったら、大抵の会社は適当にあしらいます。露骨に担当者の声のトーンが変わることもあり、嫌な思いをすることはよくあることです。しかし、そこで、買う確率の高いお客様と同等の対応ができれば、あなたの会社の評価は一気に上がるということ。あの会社は違う、とお客様に評価されやすいということです。
実際これが効果あるのかということですが、実は、昔ある百貨店のお店でこの方法が試されたことがあります。やり方は、自分のお店のお客様じゃないお客様に「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という声掛けをするというものです。隣のお店や、近くのお店に入店する人に他店のスタッフがそのお店のスタッフのように挨拶するというやり方です。
当初は、そんなことで売上が上がるわけないとバカにされましたが、結果は急激な売上アップにつながりました。目的のお店の従業員より感じがいいので思わず入店したというお客様が増えたからです。そうです、今まで敷居が高くて入店できなかった、入るきっかけがなかったというお客様を大量に取り込めたことが成功の要因です。
大切なことは、買う可能性の高い人への対応を良くすることではなく、買う可能性の低い人への対応を良くすること。それこそが、あなたの会社の評価を上げる一番手っ取り早い方法なのです。これは何も実際に家を購入する人だけに限りません。下請け業者や出入りの業者さんへの対応にも当てはまること。立場の弱い人や邪気に扱われがちな人への対応を良くするだけであなたの会社に対する評判は一気に変わります。
あなたの会社のスタッフは今すぐ買うお客様じゃない人へどのような対応をしていますか?
立場が弱い人へ気持ち良く対応してあげられるようになると、ブランド力は一気に上がります。そして、売上も上がるようになります。まずはダマされたと思って試してください。不思議なことが起こりますよ。
この記事へのコメントはありません。