中小建売業者にとって、世の中のトレンドを知ることは、効率的な経営をする上でとても重要です。しかし、自社でトレンド調査をするのは手間もコストもかかるため、現実的にはムリ。そのため、どうしても勘に頼ってしまいます。
そこで、利用したいのが大手不動産会社や大手ハウスメーカーの調査結果。最近はインターネットを利用するとすぐに最新の調査結果が入手できるので利用しない手はありません。
先日も野村不動産アーバンネットから「子育てと住まいに関するアンケート結果」が発表されました。それによると、今の住まいは、子育てしやすさの視点で満足度はどれくらいですか?という質問には、
持家マンションの人の場合は、大変満足している、満足しているが74.8%
あまり満足していない、満足していないが25.2%
それに対して、賃貸に居住中の人の場合は、
大変満足している、満足しているが41.7%
あまり満足していない、満足していないが58.3%になっています。
この数字をどうみるかということですが、ビジネスマンにとって重要なことは、このデータをどう活かすか、どうやってお金に結びつけるかです。
ポイントは、満足していないという人へのアプローチです。満足していないということは、満足できる家があれば購入する可能性があるということ。満足していない人がどこにいるかわかれば、その人を効率良く攻めていけるということです。
ということは、持家マンションと賃貸マンションでは明らかに賃貸マンションの方が購入する確率の高い人が住んでいるということ。その割合は、持家マンションの2倍。もしあなたが効率良く営業をしたいなら自社の物件の近くの賃貸マンションやアパートを中心に営業をした方がいいということになります。
まあ、当たり前といえば当たり前のことですが、数字を確認すると安心します。多くの人が当たり前のことができずに、途中で投げ出してしまいます。
その理由は、やっていることに自信が持てなくなるから。結果がでないと、やっていることが間違っているのではないか、と疑心暗鬼になってしまうからです。
ビジネスの成果は、努力に比例はしません。努力すればするほど右肩上がりに上がっていくのではなく、階段状に上がっていきます。そう、努力しても結果として現れない時期、踊り場があって、その後、一気に成果となって現れます。
しかし、たいていの人は踊り場にさしかかると、自分のしていることに自信が持てなくなりやめてしまう。そして、もう少しで結果がでるにもかかわらずやめてしまいます。
そしてまた、ゼロから新しい方法を試す。
これの繰り返し。
そんな時、諦めから自分を救ってくれるのがデータです。賃貸マンションの2軒に1軒は、不満を抱えていると思えばやる気が出てきます。
アンケート結果の使い方は、商品企画だけでなく、モチベーションの維持にも効果的です。あなたも利用してみてはいかがですか。
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