これから売れる建売会社は「小さな会社」。最近、そんな気がしてなりません。
小さな会社がいいというのは、トップダウンが簡単だから。社長のツルの一声で物事が進んでいくからです。
だから、小さな会社でも社長が優柔不断だとうまくいきません。逆に、大きな会社でも社長の権限が強く、ツルの一声で会社の方向性が決まるような会社であればどんどん伸びていくでしょう。
なぜ、そんなことを思ったのか?
それは、中堅クラスやそれ以上の建売会社を見ているトップダウンができていないなぁと感じることが多いからです。ある程度の規模になってくると、社員の意見を聞いて考える、取引先やいろんな人の意見を聞いて考える、という経営者が多いのですが、これって、間違いです。
一見、民主的で正解のような気がしますがこれをやっている会社は大きな成長ができません。なぜなら、今の枠組みから大きく外れたことができないからです。だから、いつまでたっても現状の枠組みの中で修正をするだけ。当然、売上も大きくは変わりません。
以前、ある会社でこんなことがありました。
社長からの提案で販売図面を変えようということになったのですが、なかなかいいアイデアが浮かびません。そんな時に、私に声がかかりました。何かいい販売図面はつくれないかと。
いい販売図面というのが何を意味しているのかが問題でした。私の解釈では、いい販売図面というのは売れる販売図面のこと。売上に影響を与える販売図面がいい販売図面ではないか、と社長に伝えました。その段階では、社長も納得していたのですが、いざ販売図面ができてくると異論が続出したのです。
まず、異論を出したのが今まで販売図面をつくっていた担当者。その次が、古参の営業部長。その結果、どうなったかというと修正に修正を重ね、以前とほとんど変わらない販売図面に戻りました。
面白いのは、当初の販売図面は一度も世に出ることなく修正されたこと。売上に影響が出るか出ないか結果が出る前にその案は潰されてしまったのです。
人間というのは、保守的です。どんなに苦しい状況にあってもその状況の中で居場所を見つけ快適に暮らそうとします。だから、新しいものは嫌いです。その結果、時代に取り残されます。
私たちがどれだけ現状維持を願っても、時代は過ぎていきます。そして。昔のやり方では対応できないことも増えていきます。それを解消するには、新しいものに積極的に取り組むしかありません。それを推進するのが社長の役割です。
建売住宅が以前のように売れた時代は終わりました。これからは弱肉強食の時代。変わらなければ淘汰される時代です。まずは社長が変わりましょう。そのために違和感のあることにチャレンジしましょう。保守的になっては衰退するだけで
すよ。
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