不動産会社の経営者には2つのタイプがあります。
ひとつは、厳しく社員を管理して売上を上げるタイプ。もうひとつは、なごやかな雰囲気の中で社員をやる気にさせて売上を上げるタイプです。どちらがいいかは、それぞれの経営者の判断ですから他人が口を挟む余地はありませんが、科学的にはどちらがいいか証明されています。
人は、気分が良いとき、健康を感じるとき、脳がポジティブに働くときは、頭が鋭く回転したり、創造力のレベルが向上したり、エネルギーが上がったりすることが科学的に証明されています。幸せを感じることが行動や成果を刺激しているのです。
幸福感は、人のやる気を高めます。人を効率的にさせ、粘り強くさせます。人を創造的にし、より高いレベルの行動がとれるようになります。そういう意見もあると言っているのではありません。これは何千という科学的な研究によって裏づけられていることです。
ある実験によると、診断を下す前にポジティブな気分にさせられた医師たちは、普通の状態の医師に比べてほぼ3倍の思考力と創造性を働かせ、19%速いスピードで正確な診断を下します。ポジティブな営業マンは、ネガティブな営業マンに比べて56%高い売上を上げます。 数学の学力テストを受ける前に十分に幸せを感じていた学生は、普通の状態の学生よりもはるかに良い成績を上げます。
人間の脳が最高の働きをするのは、ネガティブな状態でも普通の状態のときでもなく、ポジティブな状態のときであるということが証明されています。それにもかかわらず、現実の世界では私たちは成功のために幸福感を犠牲にしています。それでは脳が成功する確率を下げるだけです。
社員のなかには、厳しく管理しないと働かない社員もいることでしょう。ピリッとした雰囲気が必要な時もあることでしょう。しかし、社員が萎縮してしまっては十分なパフォーマンスが発揮できないのは科学的な真実です。そこのところくれぐれもお忘れなく。
この記事へのコメントはありません。