建売住宅に限らず、住宅を販売するのに欠かせないのが女性(主婦)の目線。正直、女性(主婦)が何を望んでいるか、がわからなければ売れる商品は作れません。
それにも関わらず、未だに商品企画を担うのは男性がほとんど。とりわけ、40〜50代の男性が商品企画をしている会社は注意が必要です。本人たちは、十分女性に配慮しているつもりですが、女性陣から見ると的外れなことも多いもの。男性と女性では根本的に考え方が違うからです。
そこで、必要なのがリアルな女性の欲求を知ること。今、住宅を購入しようとしていう女性が何を望んでいるかをリアルタイムで知ることができればヒット商品、売りやすい家はつくりやすくなります。とは言っても、小さな建売会社が女性の本音を知るのは至難の技。そこで、活用したいのが女性向けの雑誌です。
今回ご紹介するのは、主婦と生活社が発行する『CHANTO(チャント)』という雑誌。30代前後の主婦層をターゲットとした雑誌で、休刊した主婦雑誌『すてきな奥さん』の後続誌として生まれました。「すてきな奥さん』というタイトルからもわかるように、この雑誌の創刊は1990年。当時は結婚したら女性は家に入るのが一般的だった時代で、時間はかかっても賢く節約するための情報が求められていました。
しかし、今や共働きが当たり前。今時の主婦のニーズに応える雑誌に生まれ変わる必要があったのです。『CAHNTO』では、働く主婦をターゲットに、コンセプトを変更。多少お金がかかっても、お助けグッズを賢く活用して家事に割く時間を短縮するノウハウを紹介しています。
例えば、創刊号では段取り上手な主婦を「ダンドリーナ」と命名し、この主婦たちがどのようなテクニックを駆使しているかを紹介しています。また、雑誌をゆっくり読む時間がない忙しい主婦向けに、レイアウトにも一工夫。これまでは「お得感」を出すため、レシピなどをたくさん掲載していましたが、本当におすすめのものだけを厳選して掲載するようにしているそうです。
この雑誌からわかることは、最近の主婦は単なる「節約志向」ではなく、賢くモノを選んで、生活をより豊かにしたいという欲求が強いということ。1990年代とは主婦の欲求が変化していることです。だとすれば、最近の主婦が読んでいる雑誌をチェックすればどのような住宅設備が求められているかも簡単にわかるということ。つまり、それを商品企画に活かせば主婦に喜ばれる住宅が作れるということです。
さあ、早速、本屋さんに直行しましょう。売れる建売住宅づくりのヒントが待っていますよ。
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