あなたのビジネスを発展させる上で欠かせないもの、それが差別化。差別化というと、なんとなくわかりにくくなってしまいますが、要するに、あなたの会社(物件)を選ぶ理由。
他の会社(物件)ではなく、あなたの会社(物件)を敢えて選ぶ理由があるかないか。選ぶ理由が明確であればあるほど、選ぶ理由が人に話したくなるようなものであればあるほど、あなたのビジネスは発展します。
そんな話をするとすぐに、商品で差別化を図ろうとする人が多いのですが、商品での差別化はなかなか大変。いい材料、いい設備を入れれば入れるほど価格は高くなるし、すぐに競合に真似されます。
もちろん、商品での差別化の努力は怠ってはいけませんが、これだけで差別化できるほどビジネスは簡単ではありません。そこで重要になってくるのが、ソフトの部分での差別化。材料や設備といったハードな部分ではなく、人が関わるソフトの部分。そこを強化することでも差別化は大いに可能です。
参考にするといいのは、地方の中小工務店の成功事例。小さな町の小さな工務店なのに圧倒的な支持を受けている工務店は、参考になることばかり。建売住宅と注文住宅という違いこそあれ、住宅を売っているのはどちらも同じ。参考にしない手はありません。
私がよく事例に出すのは、とある地方の工務店の例。その会社の差別化のメインは掃除。徹底した掃除で他社と差別化しています。具体的には、1日5回の掃除。
掃除の間に仕事をしていると冗談を言うくらいに掃除を徹底しており、内部は素足で歩けるくらいにきれいにしています。ほうきでは空気が舞って汚れるので、掃除機を使用し、さらにモップでふき取るという徹底ぶり。外部は、木屑も資材の残骸も何もありません。その上、現場監督が工事の進捗状況を毎日お客様へ報告するといいます。
当然、これだけでもお客様の満足度は高いのですが、さらに引渡し後の対応が凄い。無償点検は、必ず天井裏や床下にもぐって不具合を検査。天井裏や床下の写真を撮りお客様に見せて状況を説明。最近はロボットによる床下点検も実施しています。
さらに、全社員が今までのお客様に月1回訪問。情報誌を持参し、各自で工夫した小物を持ってお客様とふれあいを続けています。もうここまでくると、口コミが生まれない理由がありません。紹介が紹介を生み、お客様が行列をつくり出します。
たかが、掃除。
されど、掃除。
掃除だけで差別化ができる典型であり、お金をかけなくても誰でもできることで差別化が図れる典型です。あなたの会社も試してみてはいかがですか?
この記事へのコメントはありません。