建売住宅の場合、完成物件はそのままモデルハウスです。新築マンションやハウスメーカーのように家具を設置したり、インテリアコーディネーターを使って室内を飾ったりということが少ない建売業界では、完成物件をいかに魅力的に見せるか、そこが一つのポイントです。
それにも関わらず、そのポイントが重要視されていない。仲介業者もさることながら建売業者さん自身、その重要性に気づいていない業者がたくさんいます。
そのため、完成物件なのか完成間近の物件なのか、よくわからない物件もあるのが現実。完成間近と完成物件では、お客様の受ける印象は大きく違うので注意が必要です。
よくあるのが、玄関や室内に部材の箱や余ったクロスなどが置いたままになっていること。工期の関係でどうしても置いておかなければならないこともあると思いますが、せめてクローゼットにしまっておくなどの配慮が必要。箱のまま散乱していてはモデルハウスとしては失格です。
そして、もうひとつはダメチェックのテープ。ダメチェックで見つかった箇所を場所がわかるようにテープを貼ることが多いのですが、これが異様に目立ちます。
ほんの数箇所であればまだしも、その数が多ければ多いほど、「この家、本当に大丈夫?」という気持ちになるのは当然。百害あって一利なし。こちらも工期の問題があるのでしょうが工期より売ることの方が重要。ダメチェックの工事に入る寸前にテープを貼るなり、テープを貼らないで写真で場所を指摘するなり、違う方法を考えた方が賢明です。
他にも、建て付けの悪いドアや窓、開閉の鈍いシャッターなど、お客様や仲介業者が触りやすい箇所は万全の体制で望みたいものです。確かに、施工業者にとっても、担当者にとっても面倒なことばかりですが、ここを怠るとせっかくのお客様が逃げてしまうだけでなく、自社のブランドイメージも傷つけてしまいます。
最近は、インターネットでいい物件の見分け方を教えている人も増えてきました。そんな人たちが言うのは、大抵は重箱の隅をつついたようなこと。つまらないミスを見つけてこんな物件には気をつけた方がいい、一事が万事だからというのがほとんどです。
だからこそ、あなたの物件はそんな些細なことで悪いレッテルを貼られないようにしなければならないのです。あなたの物件は、ちゃんとモデルハウスになっていますか?今一度、チェックしてみましょう。
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