イオンが、iPadを使って、新商品の説明動画を従業員に配信しているそうです。新商品などを紹介する動画を各店に配信して、バラツキが目立つ従業員の商品知識や接客能力を平準化するのが狙いです。
イオンでは社内アプリ「イオンクラウドキャンパス」で仕入れ担当者が”一押し”商品の機能や特長について紹介。専門のキャスターとのやり取りやテロップを交えてポイントを簡潔にまとめて伝えるのが特徴。さながらテレビショッピングのようです。
イオンではこうした商品の紹介番組の作成を2013年秋から始め、これまでの作品数は600本超に上るといいます。千葉市の本社スタジオで撮影し、約350店ある全国の総合スーパーの売り場に設けたiPad計2000台に配信。徹底的な分かりやすさを目指しており、従業員が出勤前や手の空いた時に見てもらえるよう番組は3分間程度にまとめて
います。
そもそも。イオンが新商品の説明動画を従業員に配信しはじめたのは、来店客の満足度の低下が原因。同社は外部機関などを使って店舗のサービス品質を定期的に調べてきましたが、2011年ごろをピークに満足度が低下傾向に。社内調査を進めたところ、従業員の商品知識が乏しいことが要因として浮かび上がりました。
もちろん、商品マニュアルは商品部から各売り場の担当者に送られてはいましたが、「まるで百科事典のようだった」というほど膨大。これらのマニュアルをバックヤードなどに張っても、膨大な資料にすべて目を通す時間もなく、従業員ごとの理解度にはバラツキが出てしまった。結果、来店客に商品を尋ねられても、うまく答えられないことがサービスの低下につながったといいます。
これはイオンだけのことではありません。建売住宅の販売現場でも同様のことが起こっています。建売住宅の売主でさえ、自社の商品の特徴を十分に伝えられていないのが現実。実際に住宅を販売する仲介業者にいたっては、全くといっていいほど商品の魅力を説明しきれていません。
どちらも勉強不足といえばその通りですが、イオンのバックヤードと同じく、彼らも忙しい。自分で勉強しろ、プロなんだから自覚を持て、といってもはじまりません。
大切なことは、商品知識が売上に直結するということを売主自身が自覚すること。そして、商品知識が簡単に仲介業者にもお客様にも伝わるよう具体的な方法を考えることです。あなたの物件は商品の魅力が十分伝わっていますか?ここを修正するだけで売上はもっと簡単に上がりますよ。
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