先日、ある有名なコンサルタントが経営者を集めて面白いセミナーを開催しました。
それが、女装セミナー。有名な女装家を招いて、経営者に女装を体験してもらうというものです。
これだけ聞くとなにやら怪しい雰囲気がしてきますが、実はいたって真面目なセミナー。経営者に女性の気持ちを理解させるのが目的のセミナー。実際に女性になって女性目線というものを体験しようというものです。
さすがに、参加者は多くなかったようですが、それでも参加する人がいるというのも驚き。ただ、実際に体験した経営者によれば、女性が毎日こんな面倒な化粧をしているということがわかっただけでもよかった、と言っているそうです。
まあ、女装は極端だとしても、料理や掃除、洗濯などは実際にやってみるのはおすすめです。最近では、女性建築デザイナーがつくった家というのもチラホラ見かけますが、それでも建売業界では少数派。ほとんどが男性の企画する家です。
そのため、目線はほとんどが男性目線。
女性を理解しているとはいっても想像しているだけ。設計する人や、経営者、企画者の年齢が購買層とかけ離れている場合は、知らず知らずのうちに魅力を感じない家をつくっている可能性が高いのです。
頭で想像する購買層の趣味、嗜好と実際の購買層の趣味、嗜好は大きく違うのが当たり前。そのギャップを埋めるのが、購買層と同じ体験をすることです。女装しろとはいいませんが、せめて料理や掃除、洗濯はやってみるべき。使いやすいキッチンはどんなキッチンか掃除や洗濯を効率良くやるにはどんな間取りがいいのかが手に取るようにわかります。
それと、もうひとつおすすめなのが購買層のお客様が呼んでいる雑誌を購読すること。これはかなりオススメ。そこにどんな記事が書かれているか、どんな特集が多いかをチェックすると最近のトレンドがわかります。
雑誌業界も今は大変な業界。消費者のハートを抑えないとすぐに廃刊になってしまう時代です。それをうまく利用することです。私たちの代わりに市場調査をしてくれているようなものですから、それに沿った住宅を企画すればお客様の気持ちを掴むのはカンタン。場合によっては、雑誌社とコラボレーションして家をつくるというのもアリです。
大切なのは、本当に消費者目線を体感すること。頭のなかで想像するのと実際の体験から得るものは全く違うということを理解しておくことです。さぁ、今日から奥さんの代わりに料理や掃除、洗濯をやってみましょう。家庭円満になるだけでなく大きなビジネスチャンスも得られますよ。
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