中小の建売業者がこれから生き残っていく唯一の方法は、パワービルダーと同じ土俵で戦わないことです。
このブログでも何度も書いていますが、それを本当に理解している人はほんの僅か。理解はしていても、まだまだ戦える、まだまだ売れているから大丈夫、とたかをくくっている人がほとんどです。
しかし、戦いはある日突然やってきます。
タマホームがある日突然、地方の工務店市場に参入したように、パワービルダーがブランドや会社を変えて、あなたの分野へ進出してくるかもしれません。
それを防ぐにはどうしたらいいのか?
答えは、パワービルダーの苦手なことに特化することです。
例えば、効率化。
パワービルダーのもっとも得意なのが効率化だとすれば、その対極で勝負すること。非効率の良さを強調して、お客様の共感を得ることです。
マウスコンピューターという会社があります。創業20年の小さな会社ですが、ここのマーケティング戦略は実に巧み。小さな会社であること、非効率であること、日本製であることを逆手にとって大手や競合と大きく差別化しています。
なかでも、この会社の動画は秀逸。
この動画ひとつで多くのお客様をこの会社のファンにすることに成功しています。動画の中で、従業員が歌を歌っているのですがその歌詞にグッとさせられます。効率の象徴であるロボットに対して、非効率の象徴である人間。その対比の妙がステキです。
まずは、歌詞をご覧ください。
もしもロボットがいてくれたら
もっとラクできるかな
景色も少し変わるかな
早起きしなくていいのかな
おしゃべりして ぼーっとして
もっとたくさん笑えているのかな
働きすぎはないのかな
ネイルして
デートして
もっとキラキラかわいくなれるのかな
きっと代わりに怒られてくれるかな
きっと代わりに泣いたりしてくれるかな
もしもロボットが
ここにいてくれたら
負けず嫌いにならなかったのかな
ありがとうがうれしいと思わないのかな
仕事おわりのおつかれさまも言わないのかな
大事な仲間と出会うこともなかったのかな
言葉にするとこれだけですが、動画で見ると思わず目頭が熱くなるそんな作品に仕上がっています。まさに中小企業の鏡のようなマーケティング戦略。ぜひ参考にしてください。
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