売れない新築分譲住宅を見ていて思うこと。
それは、お客様が見えていないということです。お客様が見えていないというのは、簡単にいえば、誰が対象なのかわからないということ。一体、誰に向けてこの家をつくっているのかわからない家が多いということです。
こういう話をするとたいていは、対象は一次取得者とか、3,000万円台で購入を考えている人とか、◯◯駅周辺で考えている人とか、という返事が返ってきますが、それが間違い。対象をそんな漠然とした人にしているから、売れにくい家をつくってしまうのです。
では、どうすればいいかいうともっと対象を具体的に絞ること。
売りたいお客様のプロフィールをつくることです。
プロフィールとは、年齢、勤務先、家族構成、年収、趣味など、具体的な家族の条件。
仮想の家族を決めることです。そして、その家族に向かってその家族が喜びそうな家をつくっていくのです。これが、ほとんどの建売住宅でできていない。できていないとどうなるか?そうすると可もなく不可もない、ありきたりの家ができてしまうのです。
当然、どこでも見かける家になってしまいますから、決め手は価格。
利益を削り合う価格競争の世界へ入ってしまうのです。
コンサルティングをするときいつもこの話はするのですが、なかなか取り組めない業者さんが多い。
わかってはいるけど、想定したお客様が来なかったら・・・
そんな不安を持つ業者さんばかり。まあ、気持ちもわからないではありますが、これができない限り、他者との差別化は無理。いつまでたっても利益のでる安定した経営はできません。
これをマーケティング業界ではペルソナマーケティングと呼ぶのですが、今やこれはマーケティングの常識。売れてる商品でこれをしていない商品はないのではないか、と言われるほど当たり前になっています。
大切なことは、まずひとりの人をファンにすること。
たったひとりの人もファンにできないで、多くの人をファンにすることはできません。
あなたが建売住宅をつくるときにまず最初にすべきことは、どこの誰のために家をつくるのかを具体的に決めること。そして、その人の好みや家に対する不満を想像してみること。もちろん、その人が検討するであろう他社の物件も調査すること。その上で、その人がよろこぶ仕掛けを考えることです。
それさえできれば売れる建売住宅をつくるのは簡単。
他業者がそこまでやっていない今なら本当に簡単です。
そろそろ真剣に考えてみてはどうですか?今がチャンスですよ。
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