一筋縄では売れない新築分譲住宅の売り方。

不動産売却

一筋縄では売れない新築分譲住宅の売り方。

以前、ある建売業者さんをコンサルティングした時の話。その物件は、環状8号線からわずか数十メートルという場所にありました。環八沿いではないものの、車の騒音は環八沿いと大して変わりません。当然、騒音の問題は購買決定に大きく関わってくるのですが、建物自体にはなんら対策は取られていませんでした。

もちろん、売主も騒音がネックになることはわかっていました。そのため、建物は通常の仕様より豪華な仕様に変更。ワンランク上の建物にして勝負を挑んだのでした。結果は、というと・・・惨敗。青田の段階から売り出したのですが完成後、3ヶ月しても売れる気配はなし。販売価格を下げることでなんとか案内件数を増やすという状態でした。

まあ、同じような状態の物件はたくさんあります。騒音に限らず、日当たりや、道路付きの悪さなど。完璧な物件を見つけることの方が困難。大抵の物件は、どこかにマイナスの要素はあるものです。

それをどう料理するか、それが売主の腕の見せ所なのですが、どうも腕のいい職人が少ないようです。原因は、売主が直接お客様の反応を見たことがない、ということが挙げられます。営業マン上がりの建売会社より建築会社上がりの建売会社が多いからでしょう。そのあたりのお客様の心の機微がつかめていないようです。

環八の物件の場合は、ほぼ100%の人が物件には満足していました。間取りも仕様も今まで見たなかでは一番、でも・・・と騒音を嫌う人がほとんどでした。であれば、騒音問題を解決すればいいだけの話。小学生でもわかりそうなものですが、そこに手をつけていない。騒音問題を解決するために、建物のグレードを上げるという方法をとってしまったために、そこから先に進めない、そんな状態に陥っていたのです。

お客様が購買に向かう時は、心理上のギャップがある時です。期待していなかったのに、期待以上のモノを見た時、感じた時、そんな時に購買のスイッチが入ります。

環八の物件であれば、環八のそばだから音がウルサイんだろうなと思って見てみたら、予想外に静か。その上、建物のグレードもワンランク上。これならいいかも、という風に気持ちを変化させないと売れません。今回の場合は、環八のそばだから騒音はウルサイんだろうなと思って見てみたら、予想通り。建物のグレードはいいけど、一生住むのにこの騒音は・・・という風になっています。

騒音に関しては、解決策は簡単。サッシを二重サッシにすればいいだけ。当然、費用はかかりますがつまらない値下げや販売期間の長期化を考えれば安いモノです。大切なことは、お客様の感情に目を向けること。そして、いい意味で予想を裏切る仕掛けをすることです。その際に注意しなければいけないことは、本質的な問題から目を背けないこと。解決できる問題は可能な限り解決しておくということです。

あなたの物件は、本質的な問題から目を背けていませんか?
目を背ければ背けるほど、売れなくなります。ご注意ください。

 

ピックアップ記事

  1. 紳士服専門店に学ぶ。あなたの建売会社が生き残る方法。
  2. 売れる建売住宅をつくるための「ホストの法則」。
  3. 不動産経営者が乗り越えなければならない4つのステージとは?
  4. 有名建築家の作品なら高くても売れる!?
  5. 建売住宅は企画が8割。

関連記事

  1. 不動産販売における重要な非必需品とは?

    不動産マーケティング

    不動産販売における重要な非必需品とは?

    ビジネスにおいて成功をもたらすものは、商品に関わるものだけではありませ…

  2. 弱点のある不動産の売り方。

    不動産売却

    あなたにもできる!弱点のある不動産の売り方。

    新築住宅を分譲していると弱点のある物件を仕入れることもあります。日当た…

  3. 相場より900万円高い土地の売り方。

    不動産マーケティング

    相場より900万円高い土地の売却、あなたならどうする?

    あなたは相場よりかなり高い土地を仕入れたことはありませんか? 建売…

  4. 新築分譲住宅を営業マンに頼らないで売る方法。

    不動産売却

    新築分譲住宅を営業マンに頼らないで売る方法。

    先日、ある地方都市で工務店を経営している社長の話しを聞く機会がありまし…

  5. あなたの売出現場、こんな状態になっていませんか?

    不動産マーケティング

    あなたの売出現場、こんな状態になっていませんか?

    その物件は、郊外に建つ新築4棟現場。完成から4ヶ月。まだ1棟しか売れて…

  6. 価格競争に巻き込まれない新築分譲住宅のつくり方。

    不動産マーケティング

    価格競争に巻き込まれない新築分譲住宅のつくり方。

    建売業者さんからの相談で多いのが価格に関する相談。なかでも価格競争から…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 間違いだらけの新築住宅の見せ方
  2. 弱点のある不動産の売り方。
  3. 急成長企業に学ぶ、これから売れる新築分譲住宅。
  4. 新築一戸建て会社はゴミの日の法則に学べ。

おすすめの記事

  1. 中小建売業者が陥る、間違いだらけの成功法則。
  2. パワハラと不動産会社の未来。
  3. こだわりの建売業者が陥る「一流の壁」とは?
  4. 建売会社のライバルは建売会社にあらず。
  5. あなたの物件の評価を下げる意外なポイント。
  1. なぜあの不動産会社は成長し続けるのか?

    不動産会社経営

    なぜあの不動産会社は成長し続けるのか?
  2. なぜ建売会社は過去の成功体験に囚われてはいけないのか?

    不動産会社経営

    なぜ建売会社は過去の成功体験に囚われてはいけないのか?
  3. 建売用地、高値買いできる建売会社になるために必要なこと。

    不動産会社経営

    建売用地、高値買いできる建売会社になるために必要なこと。
  4. 新築分譲住宅はペルソナマーケティングの時代。

    不動産マーケティング

    新築分譲住宅はペルソナマーケティングの時代。
  5. 不動産チラシ

    不動産広告

    常識的な不動産チラシ VS 非常識な不動産チラシ。あなたはどっち?
PAGE TOP