今すぐ在庫物件を売りたい、そんな経営者からの相談をよく受けます。
そして、そんな経営者が陥る罠はいつも同じ。早く売ろうとして仕事を増やしすぎることです。
気持ちはわかります。資金繰りが苦しいわけですから。だから、できることは何でもやろうとする。売れるためなら何でもやろう。可能性のあることなら何でもチャレンジしよう。というのは真面目な経営者であれば誰もが考えること。ある意味、正常です。
しかし、これが失敗の原因。この気持ちが強ければ強いほど売却までの道のりは長くなり、時間がかかります。逆に、この方法で売れてしまうと、それが間違った成功体験になり、将来的な悪影響は計り知れません。
では、なぜ売るために仕事を増やしてはいけないのでしょう?
なぜ、可能性のあること全てに取り組んではいけないのでしょう?
答えは、仕事が散漫になるからです。
あれもこれもと仕事をすることで、仕事をすることが目的となり契約を取ることが二の次になってしまうからです。契約を取るために大切なことは、お客様に集中することです。集中するには、余分な仕事を抱えていては集中できません。そして一番問題なのは、仕事を増やすことで見込みの薄いお客様まで抱えてしまうことです。
実際、ある建売業者さんの来場者アンケートや営業マンのフォロー状況を確認してみると、お客様じゃない人(まだ購入段階じゃない人、お客様としてふさわしくない人)にムダなフォローをしていることがあります。その結果、本来フォローすべきお客様に集中できていない。本来やるべき仕事に集中できていないことが多々あります。
大切なことは、仕事を増やすことではなく仕事を減らすこと。やるべき仕事を絞り込んで、深堀していくことです。あれもこれもと仕事をしていると、確かに仕事をした気にはなります。それなりの充実感を味わうこともできます。しかし、結果は出ません。
結果が出るのは仕事を絞り込んだ時。勇気を持って余分な仕事を捨てた時です。当然、プレッシャーはかかります。ストレスで眠れないこともあるでしょう。しかし、これが一番結果の出る方法。ひと皮もふた皮も成長できる方法です。
あなたは焦って仕事を増やし過ぎていませんか?
結果を出すために必要なのは仕事を絞ること、絞り込んで深堀することですよ。
この記事へのコメントはありません。