コンサルティングをしていて困ることのひとつに、クライアントの思い込みがあります。思い込みとは、先入観、もしくは、単なる感情。新しい提案をしてもそれはちょっと…とか、それはうちには向いてない…とかいう反対です。もちろんそれなりの根拠があればいいのですが、大抵はたいした根拠はありません。本人の感情です。
先日もあるクライアントに新しい販売図面を提案しました。というのも、そのクライアントの物件がかれこれ9ヶ月も売れ残っていたからです。私なら9ヶ月も売れなければ必死になって売れる方法を考えますが、昔ながらの建売業者さんはそうではないようです。
実際、未だに広告掲載は禁止。ネットもチラシも特定の会社以外禁止という状態です。理由を聞くと、いろんな業者が広告すると晒しモノになってしまうから、というのですが、現実はすでに十分「晒しモノ」。完成して9ヶ月も経っているのにそんなことを言っていることが信じられません。
今すぐ広告掲載可にしてください、と提案。渋々、了承してもらいました。そして販売図面も新しく作成したのですが、これが気に入らないようで、冒頭の、これはうちには向いていない・・・発言がでてきたのです。
今の結果に満足できない、今の問題を解決したいから相談に来ているのです。今までと同じやり方をやっていては違う結果はでません。違う結果を生むには、今までと違うやり方をするのが最善の方法です。
そうは言っても、なかなか新しいことにチャレンジできないのが人間。気持ちがわからないでもありません。そんな時は、とりあえず試験的に試してみるという気持ちが大切です。あくまで試験ですから、成績がよくなかったら元に戻せばいい。そんな気軽な気持ちで試すことです。
その際に重要なことは、試験前のデータを数字で残しておくこと。例えば販売図面なら、古い販売図面にどれだけの問い合わせがあったのかを記録しておくことです。レインズならどれだけの期間でどれだけ図面がダウンロードされたか数字でわかるようになっていますから、その数字を記録しておく。そして、新しい販売図面の数字と比べることです。
これならどちらの販売図面が効果があるのか数字でわかります。そして数字のいい方を採用する。そうすれば自信を持って新しいことにチャレンジできます。
人間の勘は、とても優れています。それは認めます。しかし、その勘を頼りにやっても思うような結果が出ないこともあります。その時は、勘が狂っていたということ。だから、勘に頼らず素直に新しいことにチャレンジすることです。その際のよりどころは、数字。数字を管理しておくとスムーズに新しいことにチャレンジできるようになります。
あなたは数字を管理していますか?新しいことにチャレンジすることが苦手なら、数字を管理すると自信を持って新しいことにチャレンジできるようになります。お試しください。
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