コンサルティングをしていていちばん厄介だなと感じることはその人の成功体験です。私にコンサルティングを依頼する人はほとんどが、過去にある程度の成功を収めた人。大儲けとまではいかなくても、それなりに儲けてきた不動産会社です。
そんな人をコンサルティングしている時に邪魔をするのが過去の成功体験。どんなに効果的な方法を教えても過去の成功体験と比べてしまうのでなかなか実行できない方がいらっしゃいます。
当然ですが、実行しなければ新しい成功体験は積めません。もちろん、実行したからといってすぐに成功できるわけでもありません。何度も何度もチャレンジしてやっと成功できるノウハウもあります。しかし、そこまで徹底できない理由のひとつが、過去の成功体験なのです。
「昔からこの方法でやってきた・・・」
「昔はこの方法でうまくいっていた・・・」
そんな感情が先に立ってしまい新しいことにチャレンジできない。
実際問題として、昔のやり方が通用しなくなったから今の苦境が訪れているのです。もちろん、頭ではわかっている人がほとんど。でも、体がついていかないのです。気持ちはわかります。私だってそうです。頭ではやらなければいけないことはわかっている。でも、できない・・・そんなことの繰り返しです。
しかし、それではいつまでたっても今の問題からは解放されません。
どこかで、過去の成功体験と別れる必要があるのです。
「失敗は成功の元」といいますが、裏を返せば、「成功は失敗の元」。
成功してもそれは、そのゴールに対しての成功であって、新しいゴールを設定したらその成功体験は通用しません。やっかいなことに新しいゴールは自分で設定しなくても世の中が変わると勝手に新しいゴールが生まれてしまいます。時代が変わる、ということです。
時代が変われば、ゴールも変わる。
ゴールが変われば、成功法則も変わる。
つまり、新しい成功法則をつかまない限り新しいゴールにはたどり着けないということです。過去の成功体験を否定することは自分を否定することではありません。あなたの努力が否定されることでもあなたの能力が否定されることでもありません。新しいゴールに向かいはじめたという証なのです。
世の中の変化が激しい時代です。
ゴールは頻繁に変わります。
頻繁に変わるゴールに対応するのに重要なことは、過去の成功体験に引きずられないこと。
新しいものに喜んでチャレンジする気持ち。それだけです。
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