「わかっちゃいるけど、変われない・・・」そんな経営者がたくさんいます。
今の現状をなんとか変えたい、やり方もわかっている(ような気がする)でも、いざ実行に移す段になると尻込みしてしまう。そして、結局・・・変われない。多くの経営者は、これの繰り返しです。
実は、これは脳のごく自然な状態。この経営者が悪いわけではありません。
経営者に限らず、「変わりたいけど変われない病」で悩んでいる人はたくさんいます。多かれ少なかれほとんど人が同じような病で悩んでいます。
そもそも人間の脳には、今の状態を変えたくないという「恒常化」の心理が働いています。この現状維持ともいえる心理的機能は本人がその状態を望む、望まないに関わらず作用します。
だから、自分の置かれている状況がどんなに嫌な現実でも、それを変える決断には大きな苦痛が伴います。要するに、望む状態ではなくても、安定している現状を維持したい、と思ってしまうのです。
では、どうすれば決断力は高められるでしょうか?
特効薬はありません。日常的に決断を繰り返すことで決断に対するハードルを下げていくしか方法はないのです。小さな決断を何度も繰り返し、苦痛に対する耐性を鍛えることでしか決断力は磨かれません。
そこでおすすめなのが「5秒ルール」です。
よく、レストランなどでメニューを見つめて「どれにしよう、決められない」といつまで経っても注文ができない人を見かけることがあります。
そんな人は「5秒ルール」を自分に課すことです。メニューを決める時間は5秒と決めることで、自分に小さな負荷をかけるのです。はたから見れば、「随分と小さい決断だなぁ」と思われるかもしれませんが、大事なことは本人がそれを苦痛だと感じることです。苦痛から逃げない習慣をつけることで、苦痛に対する耐性を高めることができるようになるのです。
いい年をした経営者に5秒ルールなんて失礼な話ですが、人は、年齢を重ねれば重ねるほど保守的になるもの。とりわけ新しいチャレンジには慎重になるものです。その結果、どんなに素晴らしい改革案でも実行に移されないことがほとんど。そして確実にそのツケを払う時がくるのです。
まずはゲーム感覚で決断力を高める努力をしましょう。そして、いつの日か新しいチャレンジをすることが楽しくて仕方ない、という決断力のある人になりましょう。
時代は常に変化します。
変化に応じた対応を決断できるか否か。
会社の将来を決めるのは、決断力です。
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