不動産営業は、説得から体感の時代へ。

不動産売却

不動産営業は、説得から体感の時代へ。

せっかく苦労して競合と差別化をはかったのに、その違いが上手く伝わらないことがあります。構造しかり、住宅設備しかり。耐震(制震)装置などにも工夫を凝らしているのにイマイチお客様の反応が良くないとい
うことがあります。

ついつい、無駄な設備だったかな・・・と思ったりしますが問題はそこではありません。
問題は、違いの見せ方。お客様にわかるように違いが伝えられていないからです。

先日、日経新聞に今治タオルの体感施設がオープンするという記事が出ていました。
以下、その記事の抜粋です。

今治のタオルメーカーで組織する今治タオル工業組合(愛媛県今治市)は今治タオルの品質の高さを知ってもらう体感施設を、今治市内に開設する。体感施設を通じ、楽しみながら品質の良さを知ってもらう。観光拠点としての役割も担い県外からを中心に集客増につなげることも狙う。

体感施設では今治タオルの生地の吸水性を、一般的なタオルの生地と比較できるようにする。今治タオルの場合は生地をビーカー内の水につけてから5秒以内に沈むのに対し、一般的なタオルではそれ以上の時間がかかる。違いを見てもらい吸水性の高さを実感してもらう。

同組合によると、光沢感があり肌触りの良いタオルになる糸は天然の油脂分が多く、吸水性を持たせにくいという。今治タオルは油脂分を取り除く湯洗いなどの工程などを丁寧に行い、滑らかな肌触りと吸水性を両立しているのを紹介する。実際に使われているタオルの織機を展示するとともに、手織りの機械を使ってタオルを実際に織ることもできるようにする。

要するに今治タオルとその他のタオルの違いを簡単な実験を通じてお客様に体感してもらうということです。

正直、「今治タオルは他のタオルより吸水性が高い!」とどれだけ叫んでもピンと来ません。では、どうすれば競合より吸水性が高いことをわかりやすくパッと伝えられるか考えて思いついたのが、タオルが落ちる早さを見せることなのです。確かにこれなら一目瞭然です。そして、なぜそうなるのかを制作工程を見せることによって納得してもらいファンになってもらうのです。

これはそのまま建売住宅の販売現場にも応用できます。簡単な実験設備を用意してそれをお客様に体感させましょう。たまに、ミニチュアの体感キット(設備)のようなものを置いている会社がありますが、ちゃんと使われているかは???。

営業マンによっては体感させることを接客プロセスのなかに入れていない人もいますので予めよく打ち合わせしておくことが大切です。体感は説得より雄弁です。お試しください。

 

ピックアップ記事

  1. 建売業者はお客様の行動パターンを理解せよ!
  2. 中小建売業者が生き残るために今何をすべきか?
  3. 不動産経営者は知らない!あなたの物件が売れた本当の理由。
  4. 中小建売業者は「すし銚子丸」に学べ!
  5. 高額な新築分譲住宅を売るための価格の壁の壊し方。

関連記事

  1. 不動産を早く売却するコツは値下げより価値の値上げ!

    不動産売却

    不動産を早く売却するコツは値下げより価値の値上げ!

    不動産がすぐに売れないとき、売主が真っ先に考えるのが値下げです。 …

  2. 不動産販売における重要な非必需品とは?

    不動産マーケティング

    不動産販売における重要な非必需品とは?

    ビジネスにおいて成功をもたらすものは、商品に関わるものだけではありませ…

  3. 購買心理で考える、売れるオープンハウスの開き方。

    不動産売却

    購買心理で考える、売れるオープンハウスの開き方。

    お客様の購買心理というのは不思議なもの。 全然買う気がなかったのに…

  4. 一筋縄では売れない新築分譲住宅の売り方。

    不動産売却

    一筋縄では売れない新築分譲住宅の売り方。

    以前、ある建売業者さんをコンサルティングした時の話。その物件は、環状8…

  5. あなたの売出現場、こんな状態になっていませんか?

    不動産マーケティング

    あなたの売出現場、こんな状態になっていませんか?

    その物件は、郊外に建つ新築4棟現場。完成から4ヶ月。まだ1棟しか売れて…

  6. 不動産売却、売主にとっての理想的な状態とは?

    不動産売却

    不動産売却、売主にとっての理想的な状態とは?

    もし、あなたの物件がいい物件だと思うのに売れない…自信があるのに売れな…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 間違いだらけの新築住宅の見せ方
  2. 弱点のある不動産の売り方。
  3. 急成長企業に学ぶ、これから売れる新築分譲住宅。
  4. 新築一戸建て会社はゴミの日の法則に学べ。

おすすめの記事

  1. 不動産チラシ、「価格は大きく目立つように」は正しいのか?
  2. 新築住宅をローコストで差別化する最も賢明な方法。
  3. 不動産会社の経営者と社員の溝を埋める方法。
  4. ムダな求人広告を使わないで不動産会社に優秀な人材を集める方法…
  5. あなたならどうする?競合より条件の悪い物件の売り方。
  1. Macに学ぶ、売れる建売会社のあり方。

    不動産会社経営

    中小建売会社はMacを使いなさい。
  2. イオンに学ぶ!商品説明力と売上の関係。

    不動産マーケティング

    イオンに学ぶ!商品説明力と売上の関係。
  3. 不動産広告の8秒ルールとは?

    不動産広告

    不動産広告の8秒ルールとは?
  4. 中小建売業者が安売りをしてはいけない理由

    不動産会社経営

    中小建売業者が安売りをしてはいけない理由。
  5. 不動産マーケティング

    売れる不動産会社と売れない不動産会社の違い。
PAGE TOP