中小建売会社と大手不動産の違いは何ですかという質問をたまに受けることがあります。いろんな違いがありますが、一番大きな違いは、販売までの設計図があるかどうかの違い。
仕入れから販売までの具体的な設計図があるのが大手不動産会社。
それがないのが、中小建売業者です。
ない、というと語弊がありますが、仕入れから販売までの大雑把な設計図しかないのが中小建売業者です。なぜ、ないのか?それは、設計図がなくてもそれなりに売れて来たから。時代に後押しされてやってこれたからです。
しかし、設計図があるとないのでは大きな違いがあります。最大の違いは、設計図がある会社は規模も経営も安定していくのに対し、設計図がない会社は、一時的には大きくなることはあっても経営は安定しないということ。設計図がないため、ビジネスがいつもギャンブルになり、一つのミスが致命傷になってしまうことです。
もっとも、設計図なんてあっても思い通りにいかないというのも現実。たいていの現場は、設計図通りには売れません。だから必要ない、というとそうではありません。むしろ、設計図通りに売れないからこそ設計図が必要なのです。
いつ、どんなタイミングで何をしたら予定通りに売れる、という設計図がないと、仮に、予定通り売れたとしても、それは、まぐれ。そのため、再現性がありません。つまり、次回も同じように売れる確率は低いということです。
しかし、設計図を持っている会社は、いつ、どんなタイミングで何をしたらいいかを経験的に知ることができます。すると、仮に思い通りの結果が出ていなくても、途中でうまくいっていないという事実を知ることができます。つまり、修正することができるということ。
設計図があることによって、うまくいった時とうまくいかなかった時の違いがわかり、その対策を考えることができるのです。これが最大のメリットです。
設計図がなければ問題点がギリギリまでわからず、途中で微調整できないので気付いた時には手遅れということもあります。商売なんて思い通りに行かないのが普通。過去に上手くいったやり方が、未来永劫上手くいくとは限りません。だから微調整が大切なんです。
成功する確率の高い設計図と照らし合わせて早い段階で問題を見つける。そして、何度も微調整して設計図通りに進むように修正する。
それができるかどうかが会社を発展させられる経営者かどうかの違い、大手不動産会社のように安定した経営ができるかどうかの違いです。まずは、成功する確率の高い設計図を手に入れましょう。設計図なしに勝負するのはギャンブルと同じ、危険ですよ。
この記事へのコメントはありません。