建売住宅が売れない最大の理由は、広告不足。私は、これに尽きると思っています。実際、パワービルダーをはじめ多くの建売業者さんは自社の物件を広告禁止にしています。つまり、仲介業者に広告しないで売れ!と要求しているのです。
理由は、いろいろあるでしょう。それがいいか悪いかは自己責任ですからとやかくいうことではありません。しかし、私がコンサルティングする時は、まずこの部分から改めてもらいます。
確かに、広告なんてしなくても売れた時代はありました。出せば売れる、そんな夢のような時代もありました。しかし、その売り方が正しかったかというと疑問は残ります。
結果として売れたというのと、正しいプロセスを踏んで売れたのでは会社に残るノウハウが違います。狙ったターゲットに、適切な方法で、適切な価値を届ける。それができてはじめて会社の地力がつくのです。
それがないと会社はいずれ淘汰されます。実際、一世を風靡した建売業者が時代の流れと共にいくつも淘汰されていきました。だからこそ、狙って売れるように「売主の営業力」を磨く必要があるのです。
「売主の営業力」というとすぐにアレルギー反応を示す人がいますが、決して営業マンを雇うことでも自分が営業することでもありません。「売主の営業力」とは「集客力」を磨くことです。
まぁこれは、仲介業者にも言えることですが、今の時代に必要なのは、手八丁口八丁でお客様を説得する力ではありません。そもそも昔のように簡単にお客様を集客できない時代です。集客後の説得能力に長けていても、集客できなければ宝の持ち腐れ。意味がありません。
集客力を磨くには、広告の内容を磨く方法と広告を配布する方法を磨く2つの方法があります。広告の内容を磨く方法は、なかなか大変。一朝一夕には上達しません。ですからまず最初にはじめるのは、広告を配布する能力を磨く方法です。どこに見込み客がいるか、どこにあなたがターゲットとするお客様が隠れているかを見極める能力を磨きましょう。
そのために一番いい方法は、ポスティングです。自社でポスティングするのもひとつの方法ですがお金に余裕があればポスティング業者を利用しましょう。
最近のポスティング業者のなかには、ローラー式にポスティングするだけではなく、お客様の属性を調べてポスティングしてくれる業者もあります。それがGISポスティング。国勢調査の統計データをもとに集計し、地域の特性を簡単に見つけることができるシステムです。
これを利用すれば男女別、年齢層別、世帯構成、建物構造、持家、借家、年収等でデータが引き出せるので、30代男性で借家に住んでいる年収500万円以上の人が多く住むエリアを高確率で抽出することもできます。
こんなシステムを利用しながら売主としての集客力を高めます。集めたお客様はそのまま仲介業者に振ってもよし、自社で成約してもよし、お客様さえ集客できれば、何とでもできます。
大切なのは、仲介業者に頼らず自社で集客できる能力。それがこれからの建売業者さんの運命を左右します。そこのところくれぐれもお忘れなく。
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