クルマの話で恐縮ですが、建売業界にも関係する話なので少し聞いてください。
米国の有力な消費者情報誌「コンシューマー・リポート」が「ブランド・リポート・カード」ランキングを発表、その中で日本のブランドが1~3位を独占しました。
このランキングは同誌による走行試験や、米政府・保険業界の安全性テスト結果をベースに決定されているもの。「Lexus」が3年連続で首位を維持しており、同誌によると「全体的に非常に良好な走行性能と高い信頼性を持つ」と評しています。上位10位では2位に昨年6位からジャンプアップした「Mazda」、3位に「Toyota」、5位に「Subaru」、8位に「Honda」がそれぞれランクインしています。
アメリカの「Buick」のトップ10入りは初めてで、米国誌と言えども自国車の大半が圏外に位置しているのが特徴的です。またVWグループでは「Audi」が4位、「Porsche」が6位にそれぞれランクイン。しかし、本家「VW」が15位で米国での苦戦ぶりを象徴しています。車種別のベストカーでは10部門の中で日本勢が「Subaru」が3部門、「Toyota」が2部門、「Honda」が1部門と計6部門で選出されています。
このランキングを発表しているコンシューマー・リポート誌は米国の消費者からの注目度が高く、その影響力も大きいといわれていますが、実際の販売台数では米国勢がやはり上位にランキング。中でもピックアップトラック、SUV系が好調を維持しています。ちなみに今年2月までの米国に於ける累計販売台数では
GMが43.4万台で首位、
2位がFordで35.7万台、
3位がToyotaの34.9万台、
4位がChryslerの30.2万台、
5位がNissanの22.2万台、
6位がHondaの20.7万台
といった状況。つまり、米国でも日本と同様に車両評価の高さと販売台数が必ずしも一致している訳ではなく、最終的には消費者が各ブランドに持つイメージが新車購入の決め手になっているようです。
これは、何もクルマに限ったことではありません。住宅も同じことです。確かに、いい建売住宅をつくることは重要ですが、それだけでは売り上げを伸ばすことにはならないということです。必要なことは、良質な住宅をつくりその良さを消費者にわかりやすく伝えること。そして、ブランド力をつけることです。
そのために必要なことが広告を利用したブランド戦略です。いいものをつくる。そして、その良さを消費者にアピールする。この2つができてはじめて売れる建売住宅、売れ続ける建売会社ができるのです。あなたは、いい家をつくれば売れると勘違いしていませんか?いい家をつくってもお客様がそれを理解しないと売れません。そこのところお忘れなく。
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