手前味噌で恐縮ですが、私が他のコンサルタントと違うのは、不動産営業を知っていることです。
電話営業、飛び込み訪問などの夜討ち朝駆けのハードな営業から、勉強会、コンサルティング営業などのソフトな営業まで、不動産業界で行なわれている営業はほとんど経験してきました。
現在は一線を退いていますが、それでも最近のお客様の動向は気になります。機会があるたびに営業マンから情報収集しているのですが、建売業者さんにはその重要性を理解している人が少ないように思えます。 正直に言うと、少ないと言うより欠如しているというのが現実です。
お客様がなぜあなたの物件を購入したのか、その理由を実際にお客様から聞いて把握している業者さんがいません。ほとんどの業者さんが、売れたことに満足して、なぜ売れたのか、どこに魅力を感じて購入することになったのかをお客様からヒアリングしていないのです。
あなたが最低限聞かなければいけないことは、
住んでいた場所、
住んでいた場所の種類(賃貸マンションかアパートか、社宅か、実家か等)
家族構成
年齢
勤務先
どのような経緯でその物件を知ったのか
どれくらいの期間探していたのか
購入の決め手になったのは何か
できることなら共働きかどうか
おおよその年収も知りたいものです。
聞く方法は2つあります。
ひとつは、仲介業者に聞く方法。買い付けが入った時点でこれらを聞けば苦もなく情報がゲットできます。もう一つは、契約か決済が終わった後。大きなイベントが済んだ後ですから、お客様もホッとしているので、踏み込んだ内容でも聴き方次第でどんどん話してくれます。
では、なぜこれか重要なのか?ということですが、本当の成功パターンが見えてくるからです。買うお客様がどこに住んでいて、どんな欲求を満たすと購買に至るのかが見えてくるからです。
時代によってお客様の購買理由は変わります。最新の購買理由がわかればそれに合った商品をつくれば失敗する確率が減らせるということ。逆に言えば、購買理由が間違っていると失敗する確率が高まるということです。たいていの建売業者さんは、売れると売れたことに満足して購買理由を確かめません。自分たちのセールスポイントに満足して購入してくれたんだと思い込んでしまいます。
でも、現実は自分たちが意図したセールスポイントではないところを気に入って購入しているお客様の方が多いのです。それがわからないと、間違った成功体験を積むことになります。そして次第にお客様が望む商品と自社のつくる商品とが乖離していくのです。気がつけばヒット商品がつくれない体質になってしまう。昔はこれで売れてたのに・・・どうして・・・となってしまうのです。そうならないためには、お客様から直に聞くことが大切。それさえできれば年を取ってもお客様のニーズを把握できるようになります。お試しください。
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