以前あるセミナーで、妖怪ウォッチが話題になりました。
もともとはニンテンドーの3DSゲームだったのですが、テレビアニメ化されてからは関連商品が大ヒット。社会現象に
なっているそうです。というのも、私自身は、なんとなくは知っているのですがアニメを見たことも、ゲームも知りません。ただ、そこで話題になったのは妖怪ウォッチの大ヒットは意図的に仕掛けられたものだということ。ヒットの法則にもとづいて仕掛けられた商品だったということです。
となると、ヒットの理由を調べないわけにないきません。早速、妖怪ウォッチのヒットの理由について調べてみました。まずどんな話かということですが、
主人公は普通の小学生のケータ。彼はある日、妖怪執事と出会い、妖怪が見える腕時計「妖怪ウォッチ」を手に入れます。そして、彼の周りには無数の妖怪が存在し、彼らが事件や事故から、失敗や面倒くさいことまで、ありとあらゆることを引き起こしていることを知ります。
ケータは時計を着けることでそうした妖怪が見えるようになり、妖怪たちと戦って勝利すると、妖怪は友達になりメダルを渡してくれます。そして、メダルを腕時計に入れるといつでも妖怪を呼び出せ仲間として戦ってくれるのです。こうして身の回りに起こる様々な問題を妖怪たちと協力しながら解決していくという物語です。
ここに隠されているヒットの要素は、3つ。
ひとつは、収集という要素。
妖怪ウォッチにはユニークで可愛らしい妖怪が次々と登場します。その数は数百。それがすべてメダルとなっているのですから集めたくもなるもの。滅多に手に入らない「レアメダル」もあり、さらに収集欲を刺激する仕組みになっています。
2つ目は、参加という要素。
アニメやゲームは本来テレビやゲーム機の中でしか楽しめません。それが、自分の体を思いっきり使って楽しめるようにいろいろと工夫されています。まず、ケータと同じように腕時計を着けることができる(玩具)。同じように腕時計で妖怪を呼び出して遊ぶことができる(マネできる)。同時に、キャラクターのメダルを集めることは、メンコや切手集めと同様に昔からある楽しみ方です。
他にも「ようかい体操」で、一緒に踊ったり、それを動画サイトにアップしてみんなで楽しむこともできる。実際、多くの小学校の運動会でも踊られているそうです。
そして最後が、共感の要素。
これが最大のヒット要因なのですが、制作会社は、子どもたちの共感を最重要項目に設定して、アンケートや聞き取り調査をし、現代の子どもが抱える悩みや特有のあるあるネタを取り込んでいくことにしたそうです。その数なんと、500件以上。その結果、主人公はドラえもんののび太くんのように何をやってもダメな子ではなく極めて平均的な子に設定しています。
話題は、学校でトイレの大に入れない…とか、忘れ物をお母さんが学校まで届けるのが恥ずかしい…、など、子どもたちのあるあるネタを取り上げています。だから、すぐに共感でき主人公に感情移入できるのです。
まさに、ヒットすべくしてヒットした作品。さすがです。
キーワードは、
収集、参加、共感。
もちろん、これらの要素はそのまま建売住宅の販売にも利用できます。とりわけ一番取り組みやすいのは、共感という要素。建売住宅を買う人や、買った人に聞き取り調査をして、どんな悩みを抱えていたのか、なぜ購入しようと思ったのか、を妖怪ウォッチの開発チームのように徹底的に調べ上げる。そうすれば、建売住宅を購入する人が簡単に共感できる家をつくることができるということです。お試しください。
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