仕事柄よく聞かれる質問があります。
それは、「最近、儲かっている会社はどこですか?」という質問です。
経営者だから他社の動向が気になるのは当たり前。私も常にアンテナを張っています。それ自体はフツーなのですが、問題は、儲かっている他社のやり方をそのまま真似ようとする人が多いこと。気持ちはわかりますがじっくり研究してからでないと真似するべきかどうか判断してはいけません。
世の中には、成功法則と呼ばれるものがたくさんあります。
私はこうして成功した…
私はこれで逆転した…
というものですが、これがくせもの。万人に効く法則ではありません。
実際、私もいろんな成功法則を試してきました。
しかし、辿り着いた答えは、成功法則は人それぞれ違うということ。
他人の成功法則は参考にはできますが鵜呑みにすると失敗するということです。
なぜなら、それを試す個人の能力や性格が違うから。
個人の能力や性格が違えば、成功法則の効き方も違うわけで、
普通に考えれば、個人の能力や性格に合わせて成功法則も変えなければなりません。
つまり、アレンジが必要なのです。
それを知らないと闇雲に他社の真似をしてしまう。
結果として、成功しないばかりか、失敗の速度を早めてしまいます。
建売業界でいえば、典型的な例がパワービルダーの真似をすること。
パワービルダーは、安く建てられるノウハウと資金力があるからこそできる成功パターン。
これを中小建売業者が真似すると最終的には失敗します。
景気が上向きの時期は、なんとか持ちこたえられますが、
景気が悪化すると、にっちもさっちも行かなくなる、典型的なビジネスモデルです。
ただ、表面的にはそれがわからない。だから、ついつい同じようなやり方を真似してしまうのです。
本来、中小の建売業者が真似すべきは薄利多売のビジネスではなく、利幅の大きなビジネス。
1棟あたりの利益の大きな商売です。そんな商売をしている会社を真似すること。
それが中小企業にとっての成功法則です。
そんな住宅会社を探して、彼らがなぜ成功しているのかを研究する。
もちろん、簡単には成功法則は見つけられません。
逆に、簡単には見つけられないからこそ、他社には真似されづらくなる。
つまり、差別化できるということです。
大切なことは、自分と同じような立場で成功している人を真似すること。
会社の規模、人柄、性格、等々自分に似た人でうまくいっている人もしくは、尊敬できる人、
尊敬できるビジネスモデルを真似することです。
あなたはパワービルダーや拝金主義の建売業者の真似をしていませんか?
これから建売業界も激動の時代を迎えます。
そろそろあなた自身の成功法則を確立する時期ですよ。
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