日本人の特徴なのでしょうか、いいものを安く売る、ということが美徳のように考えられています。いいものを企業努力で安く、多くの人に販売する。それがいい会社のお手本のように思われていますが果たしてその通りでしょうか?
確かに、いいものを安く買えれば消費者にとってはうれしいことです。しかし、売主はどうでしょうか?いいものを安く売ることで、利益は上がるでしょうか。経営は楽になるでしょうか。
もちろん、いいものを安く作ることができれば問題ありません。しかし、現実にはいいものは高い。いい材料を使って、いい住宅設備を入れて、腕のいい職人を使い、丁寧に作業したら高くなるのは当たり前。手間をかければかけるほど人件費は膨らみ、コストは高くなります。とても、パワービルダーのような価格で家をつくることはできません。
それにもかかわらず、いいものを安く売ることが企業の使命だと考えるのはナンセンス。そもそもこの考え方は日本固有のもの。海外では、いいものは高いというのが常識です。
だから、遠慮することはありません。
いいものは自信を持って高く売りましょう。
これからの建売業者に求められるものは、いいものを安く提供する技術ではありません。いいものを高く売る技術です。安い土地が仕入れられれば仕入れられるほど利益率が上がる、そんな会社になることです。
そのために学ぶべきは、高く売る技術。価格が高くてもそれ以上の価値をお客様に感じてもらえる売る技術です。そろそろ安売りとは卒業しましょう。中小の建売業者にとって安売りは百害あって一利なし。薄利で売れば売るほど後々自分の首を絞めることになります。
大切なことは、売上額でも販売棟数でもありません。高利益率の会社を作ることです。利益率を最大にして、その分アフターサービスを充実させることです。
そのために必要なのが高く売る技術。
広告やマーケティングを駆使して価格以上の価値を提供する技術を学ぶことです。
安売りはパワービルダーに任せておきましょう。
安くなければ買わないお客様はパワービルダーに差し上げましょう。
そして、安売り競争には参加しないと覚悟することです。それが、新しい未来への第一歩ですよ。
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