販売用の新築一戸建てが完成したら真っ先にすべきこと。

不動産マーケティング

販売用の新築一戸建てが完成したら真っ先にすべきこと。

最近、ホームページのリニューアルの相談が増えています。その際に、まずお伺いするのは今まで販売してきた物件の写真はありますか?ということ。ホームページにとって、写真は命。写真があるかないかで訴求力、いや売上げは大きく変わるからです。

もちろん新しくビジネスをはじめた人は写真がないのが当たり前ですから、ないなりの方法で進めますが、やはり写真がある人より、ハンデがあります。そんな重要な写真ですが、建売業者さんはほとんど重視していません。

どうしてだろう?と考えてみると、答えはやはり写真なんかなくても売れてきた、ということに他なりません。実際、今でも未公開物件などは写真なしで売れますし、ホームページがなくてもやっている建売業者さんもたくさんあります。ただ、それがいいことかというと決しておすすめできる方法ではありません。むしろこれからはその企業体質がデメリットになる時代です。

そもそも写真が必要なのは、お客様の購入を決断しやすくするため。数千万円という人生で最も高価な買い物を少しでも安心してできるようにするには、売主の過去の実績を端的に伝える写真はとても重要です。どれだけ言葉でうちはいい家を作っています、と言っても信用してもらうのは簡単ではありません。

それに対して過去に販売してきた物件はこちらです。ときれいな写真集を見せれば、言葉は不要。「1枚の写真は1,000の言葉にも勝る」という言葉があるように、その効果は絶大です。実際、建築家などはその効果をよく理解しているため、彼らのホームページは過去の物件写真で溢れています。

それほど効果絶大で売上げに直結する写真ですが建売業界では重要視されてきませんでした。裏を返せば、ライバルがあまり力を入れていない部分。ここを強化するだけでも大きな差別化に繋がります。

もちろん、ただ単に写真を撮ればいいというわけではありません。消費者(お客様)を安心させるような写真、買いたくなるような写真が必要です。できればプロのカメラマンに頼むのがいいでしょう。写真撮影の相場は、枚数にもよりますがおおよそ10〜15万円程度。フリーのカメラマンはインターネットで簡単に見つかりますし、撮影時期に余裕があれば価格交渉も可能です。

もし、毎回10〜15万円も出せないということであれば、自分で撮ることも可能です。最近のカメラは性能がいいのでいい機材さえ購入すれば素人でもプロ並みの写真を撮ることも可能です。ちなみに、最低限必要な機材は、一眼レフのデジタルカメラと広角レンズ。広角レンズは、10ミリをカバーする超広角ズームレンズがおすすめです。価格は、40,000円程度〜と少し高めですが、これがあるのとないのとでは天と地ほどの差がでます。正直、これさえあれば物件の魅力が200%くらいアップします。

一眼レフカメラ自体は、最新のものでなくても大丈夫。むしろ、カメラ本体は旧型を購入してもレンズだけは超広角レンズを購入した方がいいでしょう。費用は、カメラ本体とレンズ合わせて10万円程度。写真は撮れば撮るほど上手になってきますから、やる気がある人にはおすすめです。

物件写真は、ホームページはもちろん、チラシやパンフレットなどいろんな用途に利用できるとても重要なコンテンツ。今は必要ないと思っても事業が成長すれば必ず必要な時期がきます。だまされたと思ってきれいな物件写真を撮り貯めてください。近い将来、きっと感謝する日が訪れますよ。

 

ピックアップ記事

  1. これからの不動産営業は売り込むほど売れなくなる。
  2. なぜ売れてる不動産会社は売れた理由にこだわるのか?
  3. 完成在庫はオープンハウスで売れ!
  4. 老舗料亭に学ぶ、建売業界で生き残る方法。
  5. 儲けたかったらターゲットを変えろ!

関連記事

  1. バブル世代の価値観が通用しない理由。

    不動産マーケティング

    バブル世代の価値観が通用しない理由。

    建売業者さんの売れない言い訳の一つに、「うちは有名じゃないから・・・」…

  2. 値下げ前に絶対確認しなければならない2つのポイントとは?

    不動産マーケティング

    値下げ前に絶対確認しなければならない2つのポイント。

    売れない・・・という現実に向き合う時、多くの建売業者さんは、すぐに価格…

  3. あなたならどうする?競合より条件の悪い物件の売り方。

    不動産マーケティング

    あなたならどうする?競合より条件の悪い物件の売り方。

    真面目な建売業者さんが陥る思考、それは、人は合理的に判断するという思考…

  4. なぜ建売住宅は短期間に販売しなければいけないのか?

    不動産マーケティング

    なぜ建売住宅は短期間に販売しなければいけないのか?

    多くの建売業者さんが重要視していないことがあります。 それは…

  5. 成約率の上げ方

    不動産マーケティング

    不動産販売の成約率を上げたいならこれを伝えろ!

    「集客はできたのに成約しない・・・」「内覧は多いのに決まらない・・…

  6. なぜ社長の好みで家をつくってはいけないのか?

    不動産マーケティング

    なぜ社長好みの家をつくってはいけないのか?

    家といっても、購入する世代によって求めるものは大きく違います。 だ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 間違いだらけの新築住宅の見せ方
  2. 弱点のある不動産の売り方。
  3. 急成長企業に学ぶ、これから売れる新築分譲住宅。
  4. 新築一戸建て会社はゴミの日の法則に学べ。

おすすめの記事

  1. あなたならどうする?用地仕入れの失敗を挽回する方法。
  2. 売れない不動産情報を生き返らせる方法。
  3. 売れる建売業者になるには広告の知識が必須です。
  4. 新築住宅が青田で売れる!メニューボード大作戦。
  5. 不動産会社経営、強みを伸ばすか、弱みを強化するか?
  1. あなたの不動産会社、失敗から学んでいますか?

    不動産会社経営

    あなたの不動産会社、失敗から学んでいますか?
  2. 日当たりの悪い家の売り方。

    不動産マーケティング

    日当たりの悪い家の売り方。
  3. 売れる不動産の極意はセブンカフェで学べ!

    不動産マーケティング

    売れる不動産の極意はセブンカフェで学べ!
  4. 建売会社の社長の常識は世間の非常識!?

    不動産マーケティング

    建売会社の社長の常識は世間の非常識!?
  5. 営業出身の不動産会社の経営者が陥る深い罠とは?

    不動産会社経営

    営業出身の不動産会社の経営者が陥る深い罠とは?
PAGE TOP