ビジネスがうまくいっている経営者とビジネスがうまくいってない経営者。
ついつい、ビジネスがうまくいっている経営者は何か特別な能力やノウハウを持っているように感じてしまいますが、私がコンサルティングをしている範囲でいえば、能力的にはほとんど差はありません。むしろ、ビジネスがうまくいってない経営者の方が人柄や能力が高い人が多い(笑)。
では、どこが違うのか?ということですが、
たまたま。
たまたまとは、今は時流に乗っているだけということ。
だから、将来はどうなるかわからない。
コンサルティングの相談にいらっしゃる方は、大抵はうまくいっていない人ですが、中には、もっとうまくいきたいと相談にいらっしゃる方もいます。そんな時、私が一番興味があるのはその経営者がなぜ今うまくいっているのか自分で分析できているかどうか。うまくいっている理由を本人がわかっているかどうかです。それがわかっていれば将来も安泰。自分で軌道修正しながらビジネスを構築していくことができるからです。
問題は、うまくいっている理由がわかっていない場合。この場合は、時流に乗っているだけ、ということになります。当然、時流は時間と共に変化しますから時流に乗れなくなれば業績が悪化するのは明白。最悪は、倒産ということにもなりかねません。実は、そんな経営者が多いのです。
ある業績のいい建売業者があります。社長は30代半ばで、会社はイケイケ。実際、ここ数年の売上はうなぎのぼり。最近では、建売住宅だけでなくマンションの分譲もはじめました。しかし、その社長と話しをしていても明確な戦略がわかりません。社長自身、売れている理由をはっきり理解していないのです。
唯一、出てきた答えは、積極的に土地を買っているということ。たまたま採用した土地の仕入れ担当が優秀で、いい土地の情報が入ってくるようになったとのこと。その社員を採用してから、業績が一気に伸びたというのです。
まぁ、建売業者さんによくあるパターンですが、一番危険なパターンでもあります。まず、担当者が辞めたら一気に業績が悪化する。積極的に買っているというのは、景気が上向きの時には効果的ですが、景気が悪化すると致命症になりかねない。諸刃の刃です。
もしこの会社が仕入れの優位性だけでこれからも勝負していくなら、優秀な社員の仕入れノウハウを社内で共有する必要があります。他の社員でもできるよう共通のノウハウにすることが重要です。それをしないと、一時の繁栄で終わってしまいます。だからこそ、売れてる会社でもその理由を理解しておくことが必要なのです。
あなたの会社はうまくいっている理由がわかりますか?
うまくいっている理由がわかれば、それを言葉で伝えられるよう言語化しましょう。そして、それを会社のノウハウとしてマニュアル化しましょう。それが会社を継続的に発展させる秘訣です。お試しください。
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