あるマンション再販業者さんからのクレームの話。
知り合いの建売業者さんからの紹介で知り合ったマンション再販業者さん。自社で営業マンも抱える会社です。売れ残り物件を早く処分したいということで広告の制作を依頼されました。
物件を見たところではそんなに問題はなさそう。むしろ、他社の物件より良いくらいです。問題があるとすると若干価格が高いかな、という程度。しかし、そのぶん設備が豪華なので、ちゃんと説明できればなんとかなる、じっくり見てさえもらえれば決まる、そんな物件でした。
そこで広告に選んだのが「マンションはまだ買うな!」というキャッチコピー。
かなり衝撃的なキャッチコピーですがお客様の目を留めるにはピッタリ。
このキャッチコピーを軸に広告を制作したのです。
目的は、他のマンションの購入を検討している人にこのマンションを見てからそのマンションの購入を検討した方がいいと注意を喚起すること。今すぐ客に直接訴えるキャッチコピーです。かなり効果的なキャッチコピーなのですが副作用が大きいのもこのキャッチコピーの特徴。今回もマンション再販業者の担当からクレームが入りました。
クレームの内容は、
・表現が過激すぎる
・会社のイメージにそぐわない
・もっとカッコイイコピーがいい
・マンションはまだ買う時期じゃないと
誤解するお客様がいる 等々
最終的には、担当者が提案するキャッチコピーに変更。結果は・・・。
実は、このキャッチコピーは知る人ぞ知る伝説のキャッチコピーのパクリ。
もとのキャッチコピーは、「家はまだ買うな!」というもの。
ある地方の工務店がチラシに採用して大反響を得たものです。
どれくらいすごい結果を出したかというと創業わずか3年で年商10億円、創業5年で年商50億円というもの。人口55,000人、世帯数22,000世帯という小さな地方都市では驚異的な数字です。その快進撃のきっかけをつくったのが「家はまだ買うな!」というキャッチコピーなのです。
このキャッチコピーが成功した最大の要因は、他社のキャッチコピーより目立ったから。
他社がみんな、「家は今すぐ買え!」というニュアンスのキャッチコピーで広告しているのに対し、真逆のことを言うのですから、家の購入を検討している人には、嫌でも目につきます。目につけば、チラシをじっくり見てくれる確率も高くなり、結果として多くの人が来場し、購入してくれたのです。
キャッチコピーには2種類あります。
カッコイイけど売れないキャッチコピーと
カッコ悪いけど売れるキャッチコピー。
あなたは「家はまだ買うな!」というキャッチコピーを採用できますか?
キャッチコピーだけで売上げは変わりますよ。
この記事へのコメントはありません。