不動産会社には4つのステージがあります。そのため、それぞれのステージによって、経営者の役割は違ってきます。最初のステージは、人間でいうと幼少期。経営者の役割は、従業員です。従業員なので、あなたは多くの日常業務を自分自身で処理しなければなりません。
広告を自分で作成し、集客し、注文が入ると自分で受ける。顧客からトラブルの電話がかかってくると、自ら問題を解決しなければなりません。毎日忙しい割に収入もそれほど高くなく、自由な時間や家族と過ごす時間も少ない。それが従業員としてのステージです。
残念なことに、多くの社長は一生このステージから脱却することができません。この段階では、あなたが事故や病気で倒れたら、会社はすぐに倒産。家族は路頭に迷うことになります。
次のステージは、人間でいえば少年期です。経営者の役割も、従業員からマネージャーへ変わります。このステージでは、仕事を処理するための体制を整え、効率的なシステムを動かし始めなければなりません。
そのため、あなたに代わって仕事をこなす人を雇う必要がありますが、人はすぐには育たないので、人を増やす段階で一時的に売り上げが低迷することもあります。しかし、会社が成長するためには、このステージは必ず通過する必要があります。
そして次は、人間でいえば青年期。真の経営者としての役割が求められる段階です。この段階になると、会社の売り上げはどんどん大きくなり、組織の人数も増えて社内は混沌とした状況になってきます。
以前のように従業員と直接顔を合わせて自分の考えを理解してもらうことは不可能になってきますから、会社の価値観や将来のビジョンを伝達していく必要があります。
このステージがうまくいくと、あなたがいなくてもビジネスが成長するようになり、あなたが事故や病気になっても、会社は利益を生み続けます。
そして最後が、人間でいうところの成人期。この時期になるとあなたはビジネスオーナーとしての役割を担うことになります。会社をひとつの資産として捉え、どう運用していくか考えることになります。
このように、会社には4つのステージがあるのですが、それぞれのステージによって経営者の役割も必要なスキルも違ってきます。すべてを自分一人でこなそうとする人もいますが、大抵はうまくいきません。なぜなら人間には適正があるからです。
では、どうしたらいいか?
それぞれの段階で必要なステージのコンサルタントを雇うこと、外部の力を借りることです。場合によっては、苦手なことはアウトソーシングした方がいいかもしれません。
大切なことは、すべてを自分でやろうとしないこと。自分でできると思わないことです。器用な人ほどすべてを自分でやろうとしますが、結局は器用貧乏になるだけ。それより得意な人に任せる。任せる勇気を持つことです。それこそが会社をより早く次のステージにアップさせるコツですよ。
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