先日、あるクライアントさんにこんな質問をされました。それは、これからの建売業界はどう思いますか?という質問。これからの建売業界・・・。あなたは、これからの建売業界について真剣に考えたことがありますか?実は、私はこの問題についてはよく考えています。なぜなら、かなり悲観的に思っているからです。
今までの建売業界は、恵まれた業界でした。正直、大したスキルがなくても、お金と度胸さえあれば売れた時代だったからです。もちろん、大きくなった会社はお金と度胸以外にも優れたノウハウがあったからですが、そうでない会社もそれなりに生きてこられた業界です。
実際、新規参入は多く、誰もがいつでも建売住宅をはじめられた時代。バブル崩壊やリーマンショックなど大変な時代もありましたが、圧倒的な需要で乗り越えて来られました。しかし、そんなやさしい時代はもう終わっています。
人口は減少の時代に入り、住宅は有り余っている。賃貸を含め、中古住宅、中古のリノベーション住宅、新築マンション、中古マンション、中古のリノベーションマンションなど、住む場所の選択肢は広がるばかり。もう昔のように、新築の建売住宅に憧れを抱く人は多くありません。
とりわけ、リノベーション住宅は今後大きな脅威になっていきます。お客様の趣味嗜好でリノベーションできる住宅は、都会を中心に大きなブームになることは明らか。すでにその兆候はあちこちで見られます。
現在は、まだ一部の人々だけですが、これがカッコイイ、イケてる、というムーブになると、一気に火がつきます。そうなると今までの建売住宅は古臭く感じてしまう。大量生産、大量消費の時代の遺物のような存在になりかねません。
もちろん、建売住宅も売り方次第では十分対抗できます。そのためには、大量生産、大量消費の時代の売り方を180度変えることです。つまり、個人にあわせたオーダーメイドの建売住宅をつくること。それができれば、また新たな市場を開拓できるでしょう。
大切なことは、時代の変化を敏感に感じ取ること。そして、半歩先の商品を提案することです。あなたはこれから建売業界はどうなると思いますか?今までのやり方で成長できると思いますか?まずは冷静に建売業界を取り巻く現実を見つめましょう。そうすれば自ずと回答は見つかります。やるべきことが見えてきますよ。
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