新築分譲住宅、ヒット商品はこうして生まれる。

不動産マーケティング

新築分譲住宅、ヒット商品はこうして生まれる。

私たちコンサルタントがいろんな意味で参考にする企業のひとつがスターバックスです。
世界60カ国で18,000店舗、日本国内でも1,000店舗を超えるコーヒーショップ、スターバックス。 コーヒーというありふれた商品で、これだけの規模に育てあげたその手法には学ぶことがいっぱい。商品、店舗企画からマーケティング、人材育成までまさにお手本の嵐。その1/100でもマネできたらあなたのビジネスは大きく変わります。

そんなスターバックスには数々の逸話があるのですが、なかでも面白いのが今ではスターバックスの代名詞のようになった甘いコーヒー。アーモンドやキャラメルをコーヒーに入れて楽しむという商品です。もともとスターバックスは創業者のハワード・シュルツがイタリアで美味しいコーヒーを飲んで感動し、それをアメリカでも展開したいと考えてはじめたもの。おいしい深煎りコーヒーを提供することに情熱を燃やしていたシュルツですが、ある時、経営チームのひとりからこんな提案がありました。

「コーヒーにアーモンドやキャラメルを入れてみてはどうか?」という提案です。これを聞いた時、シュルツは初め憤慨したといいます。「どうしてせっかくのコーヒーにアーモンドやキャラメルなんて入れるんだ!」

しかし、「自分の考えと違うだけで人の考えを否定してしまうのは良くない」と考え、とりあえずテスト的にメニューの1つに組み込んでみたのです。すると、そのメニューは予想外に大好評となりスターバックスを代表する看板メニューに。これを受けて、シュルツは後日このように語っています。「私が思っていたスターバックスにはならなかったが、思っていた以上に素晴らしいスターバックスになった。」

新築分譲住宅の商品企画では、よく意見の対立があります。とりわけ多いのが、経営幹部と営業マンの対立。もっと言えば、年長者と若い社員の対立です。たいていは、声の大きい年長者が勝つことになるのですが、年長者が勝った商品企画で大ヒットは生まれた試しがありません。

では、どうしたらいいのか?
若い社員や違った意見を受け入れることです。自分たちと違うからといって排除するのではなく、まずはテストとして取り入れる。そんな社風を築くことです。キーワードは、「テスト」。テストができる会社はスターバックスのように伸びる可能性のある会社。テストができない会社は、スターバックスに淘汰された会社です。

あなたの会社は「テスト」していますか?
ビジネスは、テスト、テストの繰り返し。それができなくなった時、あなたのビジネスは衰退が始まります。ご注意ください。

 

ピックアップ記事

  1. 中小建売業者が狙うべきプレミア消費層とは?
  2. 知らないでは済まされない!現場管理と売上の関係。
  3. あなたの売出現場、こんな状態になっていませんか?
  4. 勉強熱心な不動産業者が陥る罠(ワナ)とは?
  5. 中小不動産会社はお金をかけずにブランド化しなさい!

関連記事

  1. パワービルダーと差別化する超簡単な方法。

    不動産マーケティング

    パワービルダーと差別化する超簡単な方法。

    以前、コンサルティングをしたある建売業者さんの話。 従業員は社長と…

  2. 新築住宅の売れ行きを左右する4つの価格とは?

    不動産マーケティング

    新築住宅の売れ行きを左右する4つの価格とは?

    あなたは価格について真剣に考えたことがあるでしょうか? 新築住宅を…

  3. 不動産売却、安売りと安さ感の違いとは?

    不動産マーケティング

    不動産売却、安売りと安さ感の違いとは?

    値下げしても売れない・・・そんな物件が増えてきました。今後の不動産市況…

  4. バブル世代の価値観が通用しない理由。

    不動産マーケティング

    バブル世代の価値観が通用しない理由。

    建売業者さんの売れない言い訳の一つに、「うちは有名じゃないから・・・」…

  5. お金をかけずにできる最強の差別化戦略。

    不動産マーケティング

    お金をかけずにできる超簡単な差別化戦略。

    売れない物件を見ていると気づくことがあります。 それは、売れない物…

  6. なぜ建売住宅は短期間に販売しなければいけないのか?

    不動産マーケティング

    なぜ建売住宅は短期間に販売しなければいけないのか?

    多くの建売業者さんが重要視していないことがあります。 それは…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 間違いだらけの新築住宅の見せ方
  2. 弱点のある不動産の売り方。
  3. 急成長企業に学ぶ、これから売れる新築分譲住宅。
  4. 新築一戸建て会社はゴミの日の法則に学べ。

おすすめの記事

  1. 売れる建売会社とネーミングの関係。
  2. 新築分譲住宅、建てれば売れる時代の終焉。
  3. チームの生産性を上げるコツとは?
  4. 「いい建売住宅をつくれば売れる」は幻想です。
  5. あなたの時代認識、間違っていませんか?
  1. 営業マンのいないオープンハウス。

    不動産マーケティング

    営業マンのいないオープンハウス。
  2. あなたの不動産知識、マニアックになっていませんか?

    不動産集客

    あなたの不動産知識、マニアックになっていませんか?
  3. 新築一戸建ては「リンゴ売りの法則」で売れ!

    不動産売却

    新築一戸建ては「リンゴ売りの法則」で売れ!
  4. プロダクトアウトの時代からマーケットインの時代へ。

    不動産マーケティング

    プロダクトアウトの時代からマーケットインの時代へ。
  5. 商売は、モノだけでは成り立ちません。それを買う人がいなければ売れません。だから、人を集めなければならない。

    不動産集客

    モノづくりだけじゃダメ!これから売れる建売会社は集客が命。
PAGE TOP