先日、ある地方都市で工務店を経営している社長の話しを聞く機会がありました。
関東近郊の小さな地方都市なのですが5店舗ほど展開しているというやり手社長です。もともとは高校を出てすぐに大工になった叩き上げ社長。長く下請け工事ばかりしていたそうです。
大工仕事が好きで、腕にも自信があったそうですが、とにかく下請けでは手間賃が安く、家族を養っていくのもひと苦労。このままでは、将来が見えないということで今から8年前に下請け工事から注文住宅へと大きく舵を切ったそうです。腕には自信があったそうですが、問題は、営業。大工あがりということもあり営業がまったくできなかったそうです。
一生懸命やっては見るもののやればやるほどお客様が逃げていく。当時は、そんなことの繰り返し。やっぱり下請けしかないか・・・と思っていた時、他の地方都市で成功している工務店の社長の話を聞く機会があったそうです。そこで聞いたのが、営業はしなくていいという話。その会社の社長も営業ができず苦労したそうです。そこで出会ったのが営業しないで売る方法。
簡単にいえば、POPとパネルを利用して現場見学会をする方法です。
あらかじめお客様に伝えたいことや、お客様からよく聞かれる質問をPOPやパネルに書いて、現場に飾っておくというやり方。これなら言いたいことを言い忘れることもなくお客様もマイペースでじっくり見学できる。お客様の見極めも必要なければ難しい営業テクニックも必要ない、これなら自分にもできるかも・・・そう思った社長は、さっそく地元に戻ってPOPづくりに励んだそうです。
その結果、できたPOPは、なんと150枚。
それを、所狭しと貼っていったそうです。
その結果、何が起きたか。
そう、売れるようになったのです。それも、地域一番店になるほど。
「うちの現場見学会は、建物を見せるというよりPOPを読ませる現場見学会です」そうおっしゃっていましたが、8年経った今もそのスタイルは継続中。安定した売上げをあげているそうです。実は、このやり方は知る人ぞ知る方法。地方を中心に小さな工務店が大手に勝つための定番の方法。ただ、不思議なことに建売業界ではほとんど利用されていません。たぶん、営業は仲介会社の仕事と思っている人が多いからだと思いますが、正直、もったいない話です。
営業マンもピンからキリまで。
そもそも1日に何件も案内する営業マンがあなたの物件のことをこと細かく知っているはずがありません。お客様に何か質問されてもテキトーな話をしてお茶を濁しているか質問されたことに答えられなくて信用を失くしているかのどちらかです。だとすれば、この工務店のようにあなたの物件にもPOPやパネルを用意しておくだけで、あなたの物件の魅力を正しく伝えることができます。
営業マンにも感謝され、お客様にもよろこばれる、まさに一石二鳥の方法がこのPOP販売法。
あなたの現場でも試してみませんか?きっと効果ありますよ。
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