先日、ある建売業者さんからこんな言葉を聞きました。
「大手はブランド力があるから売れるけど、中小は、ブランド力がないからね・・・」
確かに大手には、名前というブランド力があります。しかし、名前があれば売れるのかというとそんな甘い時代でもありません。大手同士の熾烈な競争もあります。
ブランド力さえあれば売れるのに・・・という業者さんにまず聞くのは大手のやり方を知っているかという点。残念ながら、その質問をすると、ほとんどの建売業者さんは答えられません。実際には、大手のやり方を知らないで名前だけで売れていると思い込んでいるのです。
そんな建売業者さんにオススメしているのが大手不動産会社の会員になることです。大手不動産会社はどこも友の会のような会員組織があります。会報誌を送ったり希望条件に該当する物件の紹介をしたりする組織です。まずそこに会員登録してください。そうすると大手不動産会社のエンドユーザーに対する営業の仕組みが見えてきます。実は、これがとても参考になるのです。
私も大手不動産会社をはじめ大手のハウスメーカーや最近売れている住宅会社など、めぼしいところの会員になっていますが、どこも会員に対する心配りは大したもの。毎日のようにどこかの会社からDMが届きます。
その上、最近の会報誌はまるで雑誌のよう。三井不動産販売の「こんにちは」や野村不動産の「PROUD」などは書店で売っていても不思議ではなほどのクオリティです。はっきりいって、こんなにお金かけて大丈夫?というのが正直な感想です。
彼らのすごいところはお客様を集客してからファンにするまでの仕組みができているところ。
いつ、誰に、何を送るのかががすべて自動化されているところです。これが売れている会社ほどきちんとできています。
いくつかの会社の会員になるとわかりますが売れている会社と売れていない会社はこの仕組みに違いがあります。ひとことで言えば売れている会社はこの仕組みが緻密。
お客様への接触頻度が高く、お客様の感情をゆさぶるような接触の仕方(例えば、手書きのはがきを送ってくる)をしてきます。規模は小さくても売れている会社や高価格の商品を売っている会社にその傾向が強いようです。試してもらえばわかりますが、どんな大手も名前(ブランド力)だけで勝負していないことが実感できます。
もちろん、中小建売業者が大手不動産会社のやり方をそっくりそのままマネしてもうまくいきません。しかし、中小建売業者の参考になることも山ほどあります。まずは、売れる仕組みから学びましょう。彼らが見込み客をどうやって集客し、どうやって自社のファンに育てているのか、その仕組みを学ぶことが大切です。彼らが莫大なお金をかけてつくりあげた売れる仕組みです。学ばない手はありませんよ。
この記事へのコメントはありません。