建売業者さんの信じている常識のひとつに、新築住宅は完成してから売れ!という常識があります。土地の状態や工事中の状態で売るのではなく、キレイに完成した後に販売を開始した方が売れる、ということなのですが、この常識、本当に信用していいのでしょうか?
確かに、工事中の現場は見栄えがよくありません。現場は雑然としているし足元も悪い、とてもゆっくり見学できる環境ではありません。当然、キレイに完成した現場と比べると、お客様の感度も低い。
お客様にしてみれば実物が目で見えないわけですからイメージできない。イメージできなければ、欲しいという欲求が湧いてきませんから、売れないのは当たり前です。そのせいか、多くの建売業者さんは建物が完成するまで販売を見送るケースがよくあります。ただし、これにはリスクが伴います。
ひとつは、金利負担が増えること。もうひとつは、タイミングを逃してしまうことです。販売期間が長引くことで金利負担が増し、利益を圧迫するのは当然ですが、それ以上に怖いのは、タイミングを逃してしまうこと。景気の影響を受けてしまうことです。
数ヶ月前までは景気が良かったのに、今月に入ってからさっぱり動かなくなった・・・、大きな自然災害が起きて、急激に消費意欲が減退した・・・などということはよくあること。あなたも何度も経験しているはずです。
それにも関わらず、今の経済状態なら大丈夫だろう・・・自分には関係ないだろうと・・・販売時期を遅らせる業者さんが少なくありません。これは、余りにもリスキー。ある意味、ノー天気な考え方です。
新築住宅は土地を仕入れたらすぐに売るのが鉄則。土地や工事中の段階では売れないというのは、単なる言い訳。頭を使っていない人の言い訳です。頭を使っている人は、感度が出ない土地や工事中の現場をどうしたら感度がでるようにできるか考えます。どうしたらお客様に完成した物件のイメージを与えられるか、どうしたら土地や工事中でも買うべき理由が与えられるかを考えます。
大切なことは、土地や工事中の現場でも買った方がいいと思わせられるメリットが提供できるかどうか。お客様は完成する前に買った方がいい理由が納得できれば、どんな荒れた現場でも喜んで買ってくれます。
完成する前に買うべき理由を与えましょう。
完成する前に買うべき理由をつくりましょう。
それさえあれば、土地でも工事中でも売れます。土地や工事中の現場が売れないのは、土地や工事中の段階で決断すべきメリットがないから。土地や工事中の段階で決断すべきメリットさえあれば、お客様は決断します。そこのところ、お間違えなく。
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