私のつくる販売図面や広告は文字が多い。そのせいか、初めて販売図面や広告を見た人は「こんなに長い文章、誰が読むの?」という反応をします。なかには、もっと短い言葉で大きく書いてくださいとダメ出しされることもあります。ある意味、常識的な反応です。
しかし、この常識がくせ者。多くの人が思っている広告に関する常識は間違っていることが多いからです。確かに、長い文章は読みづらい。忙しい時ならなおさら、そんな文章の広告は読み飛ばしてしまいます。しかし、考えなければいけないのはその販売図面なり、広告であなたの物件が売れるかどうかということ。どれだけ見やすい広告でも売れなければ意味がないからです。
そういうと、「いや、そもそも広告を見てもらえなければ売れるわけないじゃないですか。だから、見やすい広告にする必要があるんじゃないですか!」という反論が来ますが、ここで気をつけなければいけないのがどんなお客様に販売図面なり広告を見て欲しいのかということ。
今、真剣に家を探している今すぐ客か、今すぐ買うわけじゃないけど、いずれは買いたいというそのうち客かということです。実は、真剣に家を探している人とそうでない人では、欲しい情報が違います。真剣に家を探している人は、とにかくたくさんの情報を知りたいと思っています。
理由は、自分の決断が正しいと納得できるようにするため。購入するための理由を探しているからです。だから、販売図面や広告はもちろん、物件について書かれたホームページの情報もすみからすみまで読む傾向があります。それに対して、そのうち客と呼ばれる人は、面倒なのは大嫌い。文字が多いだけで、広告を見るのを止めてしまう人もいます。つまり、広告のつくり方次第で真剣に購入を考えている人とそうでない人をふるいわけすることができるのです。
売主にとって大切なことは、真剣に購入を考えている人を見つけること。
そのためには、多くの情報を伝える必要があります。当然、多くの情報を伝えるためには文章は長くなる。広告に文字があふれることは仕方ないことなのです。
広告の世界には、こんな格言があります。
More you tell, More you sell.(話せば話すほど、売れる)
長い文書の広告にも意味があるのです。
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