あなたの建売住宅をもっと簡単に売るための下地づくりとは?

不動産マーケティング

あなたの建売住宅をもっと簡単に売るための下地づくりとは?

私の知り合いの工務店に地域ナンバーワンの工務店があります。人口5万人ほどの小さな地方都市の工務店なのですが、年間の受注件数は50棟以上。

営業マンは5人しかいませんから、ひとりあたり年間10棟を売るスーパー工務店です。(ちなみに大手ハウスメーカーの営業マンひとりあたりの受注棟数は、年間4.7棟と言われていますから、いかにすごい成績かわかります)

もともとは社長ひとりではじめた小さな工務店でしたが、販売方法を工夫することで他社と大きな差別化をはかりました。商品自体は、ローコスト住宅と呼ばれる一般的な商品。正直なところ、商品自体は他社に比べて優位な点はありません。

しかし、それを補うのがこの会社の販売戦略。人間心理をうまくついた方法でまたたく間に地域ナンバーワンに登りつめました。といっても、特段難しいことをしているわけではありません。この会社が重視したのは、販売前の下地づくり。

お客様からどのように思われたいかということを念頭に、見込み客の頭のなかに自社のイメージを植え付けていったことです。では、何を植え付けたのか?3つのイメージを植え付けました。

一つ目は、この工務店はどんな会社なのか?
どんな理念を持っているのか、社長はどんな人なのか、どんなこだわりを持っているのか、を伝えること。営業マンでいえば、人柄を伝えることです。

人は、知らない人からはモノを買いたいと思いません。知らない人と知っている人であれば、同じ商品なら知っている人から買いたいと思うものです。その心理を利用したのです。

二つ目は、プロとしてのイメージです。
住宅の専門家、プロフェッショナルとして認められるよう詳しく、そしてわかりやすく、商品説明をすることに徹しました。それはそうです。お客様は住宅という人生で最も高額な商品を買うのですから素人からは買いたくありません。どうせ買うなら信頼できるプロから買いたくなるという心理を利用したのです。

そして最後が、常にお客様の記憶に残るよう頻繁にそしてさりげなく情報提供することです。お客様は購入に真剣になればなるほど、浮気するもの。他社の物件も気になるものです。それも想定して、存在を忘れられないように常にお客様に寄り添うように情報提供しました。そうすることで、お客様の記憶に残るようにしたのです。

この3つを徹底して実践しました。
お客様の頭のなかに自社の存在、イメージをインストールしていったのです。もちろん、すぐには効果は出ませんでしたが、ある時期を過ぎるとこの下地効果が発揮されます。

知らない工務店から知り合いの工務店に昇格するのです。そうなると他社は太刀打ちできません。知らない工務店の現場見学会と知りあいの工務店の現場見学会では来場のハードルが違います。いつの間にか行列のできる工務店として地元で認知されるようになっていったのです。

これは建売業者にも言えることです。あなたの会社の人柄を知ってもらうこと。あなたの会社をプロフェッショナルだと認めてもらうこと。そして、あなたの会社の存在をいつも記憶に留めてもらうこと。この3つを徹底するだけで、ライバルより頭ひとつも二つも抜け出すことができます。お試しください。

 

 

ピックアップ記事

  1. 成約率を上げたいなら即実践!購買意欲が高まる雑貨の使い方。
  2. その商品企画、相談する相手間違えていませんか?
  3. あなたの不動産会社、失敗から学んでいますか?
  4. 中小建売業者は販促ツールを強化しろ!
  5. 売れる不動産会社と売れない不動産会社の違い。

関連記事

  1. 建売業者はマンション業者に学べ!

    不動産マーケティング

    売れる商品企画はマンション業者に学べ!

    建売業界とマンション業界、どちらがチャレンジ精神が旺盛かといえば明らか…

  2. あなたの物件が常に営業マンから注目される方法。

    不動産マーケティング

    あなたの物件が常に営業マンから注目されるようにする方法。

    先日、ある本を読んでいたら脳について面白い記述がありました。カエル…

  3. 難しい専門用語が売上を落とす!

    不動産マーケティング

    難しい専門用語を使えば使うほど売上は落ちる!

    先日、インターネットを見ていたら面白い記事がありました。 それはア…

  4. 売れる不動産の極意はセブンカフェで学べ!

    不動産マーケティング

    売れる不動産の極意はセブンカフェで学べ!

    セブンイレブンのコーヒーが買いやすくなったと話題になっています。 …

  5. 不動産マーケティング

    アラサー世代が好むインテリアとは?

    建売住宅の購買層といえば圧倒的に30代。だとすれば、30代の趣味嗜…

  6. スタバに学ぶ、建売住宅が価格競争に巻き込まれないための極意。

    不動産マーケティング

    スタバに学ぶ、建売住宅が価格競争に巻き込まれないための極意。

    「スタバ空白県」だった鳥取県に、ついに「スターバックスコーヒー シャミ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 間違いだらけの新築住宅の見せ方
  2. 弱点のある不動産の売り方。
  3. 急成長企業に学ぶ、これから売れる新築分譲住宅。
  4. 新築一戸建て会社はゴミの日の法則に学べ。

おすすめの記事

  1. 不動産販売、困った時は人柄で売れ!
  2. 不動産会社経営、「間違った努力」していませんか?
  3. あなたの建売住宅が売れない意外な理由。
  4. 売れる商品企画はマンション業者に学べ!
  5. あなたが値下げ前にやるべきこととは?
  1. 俊足に学ぶ。建売業界でもう一度輝く方法。

    不動産会社経営

    俊足に学ぶ。建売業界でもう一度輝く方法。
  2. 不動産ビジネスを最短距離で成功させるのに必要な力とは?

    不動産広告

    不動産ビジネスを最短距離で成功させるには何が必要か?
  3. 売れる建売住宅はインテリアコーディネーターがポイント。

    不動産会社経営

    売れる建売住宅はインテリアコーディネーターがポイント。
  4. 儲かる不動産会社になるための唯一の方法。

    不動産会社経営

    儲かる不動産会社になるための唯一の方法。
  5. 成功事例に学べ!売れない商品が爆売れした意外な理由。

    不動産マーケティング

    成功事例に学べ!売れない商品が爆売れした意外な理由。
PAGE TOP